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2019年10月22日05:44

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古楽の楽しみ、他 XIV(随時追記)

古楽の楽しみ 2019/10/14放送分
▽ヘンデル 英国王室のための作品(1)
ご案内:加藤拓未/今週は、18世紀前半にロンドンで活躍したヘンデルが英国王室のために書いた作品をご紹介します。
1日目は「アン女王の誕生日を祝うためのオード」ほか

後期バロック時代の大作曲家ヘンデルは20代の頃イタリアで過ごす
ハノーファーに落ち着くことはなくすぐにロンドンへ行ってしまった
『リナルド』1711初演、大成功を収める
リナルドはアルミレーナを救いに行きハッピーエンドを迎える

歌劇「リナルド」から 序曲
(合奏)フライブルク・バロック・オーケストラ、(指揮)ルネ・ヤーコプス
個人的にはブランデンブルク協奏曲でお馴染み

歌劇「リナルド」から 第2幕第4場のレチタティーヴォ「残酷なアルミーダは」〜アリア「涙の流れるままに」
アルミレーナ…(ソプラノ)ミア・パーション、アルガンテ…(バリトン)ジェームズ・ラザフォード、(合奏)フライブルク・バロック・オーケストラ、(指揮)ルネ・ヤーコプス
Lascia ch’io pianga
映画『castrato』ではファリネッリの過酷な運命と重ね合わされ、その歌いぶりに作曲したヘンデル先生が圧倒される名場面で使われてました。

オペラ作曲家として名声を得たヘンデルはイギリス王室とも繋がりを持つようになり
アン女王の48回目の誕生日のためにオードを作曲
アン女王の体調が良くなかったので式典が中止になったのではないか
残念ながらその翌年に亡くなってしまう

オードが上演されたという記録は残っていない
全7曲で構成
アン女王は12年間に渡ってイギリスを治める
イングランドとスコットランドを合併
スペイン継承戦争でイギリスを勝利に導いた1712年の終戦の功績も讃えている

「アン女王の誕生日のためのオード」から 第1曲〜第4曲
(ソプラノ)ジリアン・フィッシャー、(カウンターテナー)ジェームズ・ボーマン、(バス)マイケル・ジョージ
(合唱)オックスフォード・ニューカレッジ合唱団、(合奏)キングズ・コンソート、(指揮)ロバート・キング

「アン女王の誕生日のためのオード」から 第5曲〜第7曲
(ソプラノ)ジリアン・フィッシャー、(カウンターテナー)ジェームズ・ボーマン、(バス)マイケル・ジョージ
(合唱)オックスフォード・ニューカレッジ合唱団、(合奏)キングズ・コンソート、(指揮)ロバート・キング

合奏協奏曲 ニ長調 作品3第6
(オルガン)イアン・ワトソン、(合奏)アカデミー室内管弦楽団、(指揮とバイオリン)アイオナ・ブラウン
1734年に出版された
ヴィヴァーチェ・アレグロで構成

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古楽の楽しみ 2019/10/15放送分
▽ヘンデル 英国王室のための作品(2)
ご案内:加藤拓未/ユトレヒト条約締結の祝典のために作曲されたテ・デウム「ユトレヒト」を中心にお送りします。

「歌劇「クセルクセス」から ラルゴ「なつかしい木陰」」
(ソプラノ)キャスリーン・バトル、(ピアノ)ローレンス・スクロバクス
クセルクセスは1738年に初演
 結婚式のイメージがある
 一番最初に耳にしたのは器楽アレンジで、カウンターテナー独唱を初めて耳にしたのはアンドレアス・ショルだった思い出

「ハープシコード組曲 第2巻」から 組曲 第4番 ニ短調
(ハープシコード)ソフィー・イェーツ
1733年に出版、四つの楽章からなる
落ち着いたテンポのアルマンド
クラント
サラバンド
ジーグ

三番目のサラバンドは弦楽器や打楽器を加えた版でよく聴いている!
クラヴサンのみだと貴婦人の手を取り踊るような感じが。

テ・デウム「ユトレヒト」ニ長調から 前半
(ソプラノ)エマ・カークビー、(ソプラノ)ジュディス・ネルソン、(カウンターテナー)チャールズ・ブレット
(テノール)ロジャーズ・カーヴィ・クランプ、(テノール)ポール・エリオット、(バス)デーヴィッド・トマス
(合唱)オックスフォード・クライスト・チャーチ大聖堂聖歌隊、(合奏)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団、(指揮)サイモン・プレストン

スペインの王位継承問題へフランス介入、イギリスを含めた3国が反発して始まった
10年以上続いたスペイン継承戦争が終わりを告げる

1713年7/7、セントポール大聖堂にて初演
ヘンデル、当時28歳
アン女王より200ポンドの終身年金を貰い受ける

オラトリオ「メサイア」ハレルヤコーラスを彷彿とさせる
この晴れやかさはヘンデル先生だなと思う
清々しい合唱と哀愁を帯びた切ない独唱の対比

テ・デウム「ユトレヒト」ニ長調から 後半
(ソプラノ)エマ・カークビー、(ソプラノ)ジュディス・ネルソン、(カウンターテナー)チャールズ・ブレット
(テノール)ロジャーズ・カーヴィ・クランプ、(テノール)ポール・エリオット、(バス)デーヴィッド・トマス
(合唱)オックスフォード・クライスト・チャーチ大聖堂聖歌隊、(合奏)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団、(指揮)サイモン・プレストン

神への畏れを歌うソリストたちの囁くような歌声に始まる
出た!トランペットと高音域の合唱と重低音

合奏協奏曲 ヘ長調 作品6第2
(合奏)ヘンデル・ハイドン・ソサエティ、(指揮)クリストファー・ホグウッド
 1730年代の終わり頃出版業者ジョン・ウォレスと組んで器楽曲の出版に力を入れる
 1740年に出版されたこの曲集は1739年9〜10月に集中的に作曲された

バロック時代のヴァイオリン曲は19cのそれに比べ平易そうでいて
トリルの連続含む素早い運指&ボウイングをちょいちょい挟むから全く油断がならない(まがお

サラバンド
弦楽器や打楽器を加えた版。
荘厳・哀愁・勇壮といった単語が浮かぶのでお武家さんの話を書く時よく聴いてるw
Haendel - Sarabande
https://www.youtube.com/watch?v=klPZIGQcrHA
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古楽の楽しみ 2019/10/16放送分
▽ヘンデル 英国王室のための作品(3)
ご案内:加藤拓未/18世紀前半にロンドンで活躍したヘンデルの作品、ユビラーテ「ユトレヒト」、テ・デウム「キャロライン」、その他の作品をお送りします。

ユビラーテ「ユトレヒト」
(カウンターテナー)チャールズ・ブレット、(テノール)ロジャーズ・カーヴィ・クランプ、(バス)デーヴィッド・トマス
(合唱)オックスフォード・クライスト・チャーチ大聖堂聖歌隊、(合奏)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団、(指揮)サイモン・プレストン
 ヘンデルは1710年代の初め頃からロンドンでオペラ作曲家として活躍
 ユトレヒトはスペイン継承戦争の平和条約が結ばれた都市の名
 1713/7/7セントポール大聖堂で初演
 トランペットを伴った華やかな演奏と壮麗な合唱
 太鼓の音で始まった

歌劇「テゼオ」から「序曲」
(合奏)イングリッシュ・コンサート、(指揮)トレヴァー・ピノック
 ロンドンにおけるヘンデルの3作目、ユトレヒトと同時期
 初演時まずまずの成功を収めた

テ・デウム「キャロライン」
(カウンターテナー)ジェームズ・ボーマン、(テノール)ジョン・マーク・エインズリー、(バス)マイケル・ジョージ
(合唱)オックスフォード・ニューカレッジ聖歌隊、(合奏)キングズ・コンソート、(指揮)ロバート・キング

1714年ヘンデル29歳の時アン女王が亡くなる。後継がいなかったため
系累を辿りドイツのハノーファー選定公が王座に就く
国王一家の到着を記念した礼拝がセントジェームズ寺院で執り行われる
全6曲
合唱と独唱が交互
キャロラインは王妃の名前で、後からタイトルに付けられた

オルガン協奏曲 ト短調 作品4第3
(合奏)ラ・ディヴィーナ・アルモニア、(オルガンと指揮)ロレンツォ・ギエルミ
1735年3月
オラトリオ『エステル』と一緒に演奏された

エステルは旧約聖書に登場する女性ですね。
化合物じゃないぞ!(コラ
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古楽の楽しみ 2019/10/17放送分
▽ヘンデル 英国王室のための作品(4)
ご案内:加藤拓未/ヘンデルの代表作、組曲「水上の音楽」第2番・第3番、その他の作品をお送りします。

1714年に国王に就任したジョージ1世はあまり人気がなかったのは
ドイツ出身である彼は英語を話すことが出来なかったから。
困惑したイギリス政府は国王のイメージアップを図るべく1717/7/7テムズ川で音楽会を開く事に。
音楽会は夜八時頃から行われた
国王の傍らには50名ほどの音楽家が船に乗り、いたく気に入った国王は3回上演させた

組曲「水上の音楽」第2番 ニ長調
(合奏)コンセール・スピリチュエル、(指揮)エルヴェ・ニケ
組曲「水上の音楽」第3番 ト長調
(合奏)コンセール・スピリチュエル、(指揮)エルヴェ・ニケ

「ブロッケス受難曲」から「シンフォニア」〜「第8曲」
福音史家…(テノール)セバスティアン・コールヘプ、イエス…(バス)トビアス・ブレント、シオンの娘…(ソプラノ)ヨハネテ・ゾマー
(合唱)北ドイツ放送合唱団、(合奏)ゲッティンゲン・フェストシュピール・オーケストラ、(指揮)ロレンス・カミングズ
 テキストはハンブルクの詩人ブロッケスによる
 正式名:この世の罪のために苦しみを受け亡くなられた主イエスと…
 1712年ハンブルクで出版
 ヨハン・マッテゾンに依頼され作品を執筆
 1719年4月ハンブルク大聖堂にて初演
 J.S.バッハも楽譜のコピーを手に入れていた事で知られる
 最後の晩餐の場面から始まる

ハープシコード組曲 第5番 ホ長調 HWV430
(ハープシコード)ポール・ニコルソン
 1720年ハープシコード組曲第一巻を出版
 四つの楽章からなり、最終楽章Airは調子の良い鍛冶屋という愛称で知られる
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古楽の楽しみ 2019/10/18放送分
▽リクエスト・アラカルト
ご案内:大塚直哉/皆さまからのリクエストにおこたえしてお送りします。「古楽の散歩道」のコーナーでは、秋にふさわしいチェンバロ曲をお聞きいただきます。

リクエスト:栗コーダーカルテットのワークショップに参加
 ダウランドの「今こそ別れ」を色々なバージョンで聴きたい
 リュート ヴィオラ・ダ・ガンバ 歌+リュート コンソート(歌+ガンバ2,3,4)
「ああ今は」
(リュート)佐藤豊彦
「ああ今は」
(カウンターテナー)アンドレアス・ショル、(リュート)ジュリアン・ベール、(合奏)コンチェルト・ディ・ヴィオール
〜〜〜
リクエスト:フランス語の勉強を始めたのでル・コンソートの演奏を聴きたい
コレッリ
トリオ・ソナタ ロ短調 作品2第8
(合奏)ル・コンソート
コレッリの前後ではバロック音楽全体が変化する位多大な影響を与えた
プレリュードの後に舞曲
〜〜〜
リクエスト:秋にふさわしいチェンバロ曲
フランソワ・クープラン
 クラヴサン曲集 第2巻 第6組曲から「取り入れをする人々」
 クラヴサン曲集 第3巻 第13組曲から「葦(あし)」
(クラヴサン)クリストフ・ルセ
ジョン・ブル(16c〜17c、イギリス)
 「王の狩り」
(ハープシコード)ボプ・ファン・アスペレン

皆同じ楽器
フランス:クラヴサン
イギリス:ハープシコード
ドイツ・イタリア:チェンバロ

ジョン・ブルは典型的なイギリス人(そっちじゃない
〜〜〜
リクエスト:40年ぐらい前に大学入学しバッハ一族の歌を歌った思い出

ヨハン・クリストフ・バッハ(伝)
モテット「なんじを去らしめず」BWV Anh. 159
(合唱)ヴォクス・ルミニス、(オルガン)鈴木優人、(指揮)リオネル・ムニエ
二重合唱
17c〜18cドイツのモテットの伝統
〜〜〜
リクエスト:18c後半フランスの作曲家シモン・ルデュックの交響曲を。
サン・ジョルジュとともにフランスのモーツァルトと言われているがラモーなどのヴェルサイユ楽派に近いのでは?

シモン・ルデュック(ヴァイオリン奏者)
交響曲 第1番 ニ長調
(合奏)ラ・スタジオーネ・フランクフルト、(指揮)ミヒャエル・シュナイダー

確かにモーツァルトみがある
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ビバ合唱 2019/10/19放送分
▽イギリスの合唱音楽(3)〜メランコリーの伝統
大谷研二「銀色の白鳥」オーランド・ギボンズ:作曲,(重唱)ヒリアード・アンサンブル,(指揮)ポール・ヒリアーほか

大谷先生曰く、なぜイギリスの音楽に強く惹かれるのだろう?
…メランコリーではないか?切ない美しさがある

〜〜〜
「銀色の白鳥」
オーランド・ギボンズ:作曲
(重唱)ヒリアード・アンサンブル、(指揮)ポール・ヒリアー
 マドリガル
 白鳥は死の直前に美しく鳴く
「泣け、私の目よ」
ジョン・ベネット:作曲
(重唱)ヒリアード・アンサンブル、(指揮)ポール・ヒリアー
 flow my tearsの旋律を採用、ダウランドへのオマージュ

オーランド・ギボンズ、ジョン・ベネットともに16c後半〜17c初頭にかけて活躍
〜〜〜
「あふれよ、涙」から
ダウランド:作曲
(歌)スティング、(リュート)エディン・カラマーゾフ
 この曲を含むアルバム『ラビリンス』が発表された時「何故ダウランドを?」との声
 スティング曰く、ダウランドはシンガーソングライターの先駆け

ダウランド
あふれよ、涙
(ソプラノ)ルビー・ヒューズ、(バス)アラン・ビュエ、(リュート)トーマス・ダンフォード
ああ今は
(ソプラノ)ルビー・ヒューズ、(テノール)レイナウト・ファン・メヘレン、(テノール)ポール・アグニュー、(バス)アラン・ビュエ、(リュート)トーマス・ダンフォード
 愛する人に送る別れの歌
flow my tearsは詩文特有の言い回しや現代英語との文法違いで意味を把握するのに難儀した記憶が(そこかい
〜〜〜
パーセル
メアリー女王の葬送のための音楽から「いのちの半ばにも」
(合唱)バルタザール・ノイマン合唱団、(合奏)バルタザール・ノイマン・アンサンブル、(指揮)トーマス・ヘンゲルブロック
 大谷先生:ダウランドと並ぶメランコリーの王様

冒頭の部分、荒城の月を何となく思い出す(マテ

大谷先生:パーセルは大好きな作曲家、2017年にも別の演奏で取り上げた
何故メランコリックな旋律が多いのか→
16cから製鉄業が発達し森林伐採が進み自然へのノスタルジーが生まれたのではないか?

…ヒースの荒野(
〜〜〜
「ロンドンデリーの歌」から
 アイルランド民謡:作曲
 (合唱)ケンブリッジ・シンガーズ、(指揮)ジョン・ラター
〜〜〜
リグ・ヴェーダからの合唱賛歌 作品26から 第3曲「ヴェーダへの賛歌」
 ホルスト:作曲
 (合唱)オランダ室内合唱団、(ハープ)マンヤ・シュミッツ、(指揮)ジョン・オールディス
〜〜〜
ストラスクライドのモテット集から「永遠の光」「私たちは主をたたえ」
マクミラン:作曲
(合唱)ザ・シックスティーン、(指揮)ハリー・クリストファーズ
ジェームズ・マクミラン
現代音楽の作曲家
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「イエスタデイ」
「ミッシェル」
ジョン・レノン&ポール・マッカートニー:作詞
ジョン・レノン&ポール・マッカートニー:作曲
ロバート・チルコット:編曲
(重唱)キングズ・シンガーズ
Yesterdayは下校時刻に流れていた記憶。愛する存在を喪った心情とも
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「バルパライソ」
スティング:作詞
スティング:作曲
フィリップ・ローソン:編曲
(重唱)キングズ・シンガーズ

バルパライソは南米チリにある都市の名前、長い航海の末愛する人の待つこの地に帰る男の心情を歌う

様々な知見が得られる
ビバ!合唱 はやめられない。
大谷先生、今日もありがとうございました。

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