先日古書店で「盛岡の先人」と言う中学生向けの本を見つけました。
原敬、新渡戸稲造、米内光政、金田一京助、石川啄木
有名な5人の先人が取り上げられています。
賊軍だった南部藩岩手県から意外に首相が何人もでたり、有名人も少なくありません。
盛岡は母の実家がありましたので「盛岡」には興味津々です。
別の日にほかの古書店で啄木の歌集「一握の砂」を見つけました。
祖母は女学生の時に通学路の途中に金田一京助と石川啄木の住む家があり2階の窓から冷やかし半分の声をかけられたと言っていました。
平家の血を引く祖父のもとに源氏の血を引く祖母が嫁いだとローカル新聞に載ったと叔父たちが自慢げに話していたのを聞きました。
祖母はもしかしたら美少女の女学生だったかもと空想していました。
啄木の歌集は明治43年発行初版本を昭和48年に復刻したもので祖母の青春時代の雰囲気を伝える貴重な歌集でありました。
父や母がよく口ずさんでいた啄木の短歌は背景がわからずとも心にしみる作品集です。
東海の小島の磯の白砂に
われ泣きぬれて
蟹とたはむる
石をもて追わるるごとく
ふるさとを出でしかなしみ
消ゆる時なし
やわらかに柳あおめる北上の
岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに
たはむれに母を背負いて
そのあまりかろきに泣きて
三歩あゆまず
高きより飛びおりるごとき心もて
この一生を
終わるすべなきか
本を手放したのは盛岡出身の老人だったかもしれない??
愛唱されたと思われる印を付けた短歌は盛岡をふるさとして異郷北海道に
果てた両親の愛唱歌と同じでした
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