田舎暮らしのため普段は自宅で家飲みしている私だが、取材で東京などに出かけると昔に比べて居酒屋が増えたな、女性客も多いし活気があるなと感じる。年末の新橋は忘年会と思われる集団でごった返しており、目当てにしていた店のビルのエレベーター前に長蛇の列ができるほど。だからこのニュースは意外だった。
先ごろ帝国データバンクが発表したところによると、19年の居酒屋の倒産が過去最多になる見通しなのだとか。11月の時点で酒場とビアホールの倒産が143件あり、閉店件数も加えるとこんなものではないらしい。専門家は倒産の原因を人手不足、原材料や人件費の高騰、増税にあると指摘している。ということは、店に人が来ないのではなく、店の運営そのものが難しいのだろうか。私の個人的な感想では、店が増えすぎたような気もする。
今年は東京オリンピックがあり、居酒屋もその恩恵に預かるはず。特にインバウンドは格好のターゲットだろう。ところが、業界関係者によると「4月から飲食店が原則禁煙となるため、飲み屋にとっては大きな足かせになるかも」というのだ。そんなに外国人スモーカーが多いとも思えないが、飲み屋がバタバタと消えるのは私も困る。せめて安酒場には生き残ってもらいたい。
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