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2020年03月29日22:22

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フランソワ・ザ・ホワイトバッファロー・ボタ

まだ23歳くらいの時、人生で一度だけナンパをした日があった



彼女もずっと居なくて近くの荒川の土手を適当にブラブラしていたある日、遠くから女の子が歩いてくる、藁が繁ってる何もない土手をフラフラとゆっくり歩いてくるのだ
その時その子が何処と無く無防備な感じに見えた、つまりこんな俺みたいな男でも何とか話し掛けられそうなくらいの
見た目も普通に可愛い感じ、俺は駄目元で話し掛けてみた
多分「何してるんですか?」とか他愛もない感じだったと思うけど、女の子は引くでも乗るでもなく普通に対応してくれた
どうやら何だったか落とし物を捜してるらしくて(それでフラフラ歩いてたのかな)
でもその子の雰囲気も穏やかな感じで「良かったら一緒に捜しますよ」みたく言って、乗っていた自転車を土手の道にそのまま鍵かけて放置し、その子と捜すフリして会話しながら歩いた

おれは当然カッコ良くもない薄味野郎でしかないのだが、若さが全てを突き動かしたのだろうね、よくやったわ…

近くの赤羽駅まで歩いていくそうで、そこまで一緒に歩いて別れたのだが、途中の会話で彼氏が居て同棲してると分かった(そうだよな)
その子は終始嫌がるでも乗ってくるでもなく自然体で可もなく不可もなくで返してくれた
もしかしたら内心嫌がってたかもしれんが

ただそれが俺にとって人生初のナンパ?というか声を掛け、並んで歩いた経験だった、あんな可愛らしい子と歩いたのは後にも先にもそれだけだったかな


で、赤羽にひとり残った俺は、適当に意味もなくケータイショップに入ってみたりとしている内に何だか先程の体験で色んな衝動が爆発しちゃって、そこで何人か声を掛けてみようと思い立った
衝動というのはその子で自信付いた訳では全くないのだけど、何となく自分の可能性を試してみたくなったのと、単純にムラムラしてきて(笑)

なるべく柔らかい当たりでめぼしい人に声を掛けていったが、やはり中々難しい
ちゃんとやんわりと対応してくれる子とキッパリ断固拒否の半々に分かれた
とりあえずカラオケをしたかったから「カラオケ行きませんか?」みたいな入りからで、その後の展開はあわよくばそうなったら…くらいのスタンスでいった

しかし迷惑そうに「辞めてください!」とかわいく怒って去っていく女の子や、最初から断固シカトのギャルなど中々成果が出てこなくなり、途方に暮れ始めていた頃、遠くに見える駅前のロッカーの辺りに座り込む汚ギャルが目に入った
その汚ギャルはインリンみたいな座り方をしていてパンティ剥き出しにして地べたに座っていた
何だか不機嫌そうな顔をし、休んでるのだか何なのかじっと座ってた
俺はその時既にかなり声掛けをしてて意識も股間もギンギンになっていた頃で、正直迷った(笑)

「いかにもな汚ギャルだしなぁ…でもワンチャンもしかしたら声掛けたらいけそうな(というか唯一いけそうな)気がするんだよなぁ…でも思いきりタバコふかしてるし、うかつに声掛けたら「あん!?」とか返されるかなぁ、汚ギャルにだってプライドはあるだろうしこっちが見下した感じでナンパするのもなぁ、しかしここはいくだけ行っとこうか…いやしかし、もし性病とかあったら…てかあってもおかしくないなりだしな…元々そんなギャル好きではないし、う〜ん」

バキの刹那の葛藤の如くそのギャルにいくかどうか迷いながらもとりあえず道いく人にナンパを続けた
酷い時には指輪しているのに気付かずに声掛けてしまった奥様に、指輪をトントンとしながら優しく微笑まれ、あっすみませんと言いながら後ずさったり(しかもマックの店前…)

洋菓子屋みたいな店内に入って「今お時間ありますか?」と声掛けたり
色々と非常識なやり方をしてしまった…あの時の全ての方々ごめんなさい


そうこうしている内にあの脇甘ギャルは消えていた(笑)


もうあと何人かで諦めるかぁ…
お!あそこに可愛めの子が居る、最後だ!
走っていって声掛けたら、何と振り向いた子は序盤の「やめてください!」と可愛く怒っていた子だった(笑)
俺は自分でも驚いた…何十人と夢中で声を掛けるあまり忘れてまた声を掛けたのだ
いくら後ろ姿とはいえあまりにも失礼な話だ。
もう軽く怯えたような顔で「もう…何ですか?」とその子が
俺は「す、すいません…」としか言えなかった



も、もう…これ駄目だ(笑)
降参だ降参!!


という事で俺の初めての挑戦は見事大成功に終わった…



落ち着いて考えてみると、こういうのはexitみてぇなチャラい感じの男が、それも二人以上で行うのが定番なのでは…?
それに、ナンパ活動開始の前に入ったケータイショップでもらったパンフレットをずっと片手に声を掛けたから、女性にとっては謎のシート持った黒いアウターの見知らぬ男が「…今お時間ありますか?」と声を掛けてくる
いやいやいや誰も聞かないわ!
チクショウ、バッグを持って出掛ければ良かったぜ



しかし、もし万が一そうなっても、いざセックスする勇気も技術も、お金も無かっただろう
何でこんな事したんだろ(笑)


これをドラゴンボールで例えるならば第1話の悟空が急にナッパと闘うみたいな無謀さだった





興奮で煮えたぎった頭と、湿り散らした股間のままとりあえず土手に帰ると、まだ自転車はあった、よかった
丁度そこに若い男女が歩いている
実はこの日、一番最初の女の子と遭遇する少し前に、土手の下の方で何か撮影やってるのを見たんだよね、マイナードラマか分からんが若い俳優がドラマっぽい撮影してて
さっきの人達かな?と思って「あのぉ、芸能人の方ですか?」と聞いたらその中の大柄の男がちょっとキレた感じで「…違いますけど!」と言って、そうですかと言い不審な目を向けられたまま自転車に乗って帰りました、おわり♪
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