いい体験

俺は最初何処かの洒落めなレストランで友達と食事してた
友達を通して初対面の男性が一人、彼は身体障害者の方らしく、車イス、席につく時は体を席に乗り上げた
そこで先にテーブルで待ってた女の子が一人、挨拶を交わした
友人がトイレから戻ってきて4人で食事を、食事はパスタ店らしく何かのパスタ
パスタは正直パスタの口ではあまりなかったのだが、俺は食事時はみんなに合わせるタイプなのでパスタをとりあえず食うた
食事も終わりそのまま談笑したり各々くつろいでいたり、メンバーも一人また一人と増えていく
知らない女子も多いが、面白いボケに突っ込んだりわーきゃー楽しく、何だか合コンみたいだ、ぐひひ(笑)

何故かそこから気付くとまた盛大な食事しようと大きなちゃぶ台に厨房で出来た料理を並べ始めた
昔、寮で意地悪だった先輩方が厨房でパエリアの仕込みを手伝っている
俺も何かをしなきゃ、と色々やりつつ手が余ってきたのでその出来上がっていくパエリアをとりあえずテーブルに運ぶ事にした

チラホラ帰る方も出てきて、お土産に持ち帰るパエリアみたいなものを待ってる女性が居る
そこで先輩が一つビニール袋に入れたパエリアを俺に渡したのでそれだ!とその女性を呼び渡すと、何とそれが石川亜沙美さんだった、世にちょっとだけ人気女優として君臨していたあの石川亜沙美さんではないか
どこか緊張しながらも渡し、帰りを見送り、さぁまた手伝いだ！と思ったら他の女性が石川の持ち物である楽器のバイオリンを忘れている事に気付く
先輩達は作ってるモードで手も汚れてて瞬間的に一番動けたウェイターの俺が慌ててそれ持って追いかけた
彼女はバイオリンのケースだけを持っていき、生身のベェオリンだけが取り残されていた
お土産の結構重たいパエリアを持ったものだから重量感覚も鈍って空のバイオリンに気付かなかったのだろう、分かりそうなモンだけどね

レストランを出るとそこは薄暗い建物内の通路、右なのか左なのか…!!一刻を争う

そこに偶然居合わせたバイきんぐの西村に「すいません！石川亜沙美さん通りませんでしたか！急ぎなんです」
すると西村は「見てないけど俺も探してあげる!とりあえずそっち見てみなよ!俺はこっちの方捜すから!」
普段はおとぼけ芸風でも流石キャンプ芸人だ、アクシデントに場馴れしている

俺が進んだ右の方は正直人があんまりよく通るような感じではなかった
だからこそ探してみる意味はある
結局よく見付からないまま建物の外に出てしまい、そうなると目の前の駅をと中に駆け込んだ
ちょっとしたモールと駅が一緒になっているような建物
とりあえず改札口らしき所へ行き、辺りの人間に「すいません！ここに石川亜沙美さん通りませんでしたかぁ!!?緊急なんです!」誰もピンとこないようだ
叫んでたら何故か斜め前方にクロちゃんが取り込み中のようで、誰かに詰めより必死なクロちゃんが居た
こんな時に…しかもそのクロちゃんが「ちょっとうるさいんだしん!こっちは大事な撮影やってるしんよー!」と言ってくる
こっちもお前に構ってる暇ないねん!
仕方無く別の場所を捜す事にし、モール内の楽器売り場に行ってみた
当然ながら居ない…もう何処かへ行ってしまったのか。

一旦建物の外へ出ると他にも探してくれていたレストラン内の仲間達が居て合流した
「どう？居たかい」
「こっちもまだ…」
すると、メンバーの女の子が気付いた、生きていたフリーザに目を凍らせるクリリンの如く上のほうを見上げた
振り返るとそこには、建物の中からガラス張りにビタンとくっつき泣きじゃくる宮沢りえが居るではないか
そのガラス張りの場所は楽器店のところ


これだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！

え、何で石川さんが宮沢りえ…？

とにかくこれだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！



もう瞬間的にボルトを越えるような勢いで駆け込む
楽器店の所へ着くと、宮沢りえが何かを決したように走り出した
ヤバイ、きっと取りに戻ろうと…！
「宮沢さあぁぁぁぁぁぁぁん！！！！」
宮沢りえは必死なので遠くからじゃ気付かない、益々遠退いていく…
もう首の血管切れるのを覚悟で「みやざわさあああああああん！！！！！」

ようやく気付いてくれたが、ファンからのそれだと思われ笑顔で手を振られ、また行こうとしている
こんな時にもタレントスマイル、あ〜らプロ意識♪って違う!!!あかんてこれ
「宮沢さぁぁん!!」
宮沢りえ「ありがとう!」
「違いますバイオリン！持ってきましたって！あなたのバイオリンですよ！」

バイオリンを取り出しながら駆け寄る、俺きっと5年寿命が縮まってる
やっと宮沢りえの元に辿り着き、バイオリンを見せるが、何だかピンときてない様子で「急いでるのに…」みたいな素振り
「これ!あなたの!忘れていったバイオリン!!」
何度も問い掛けると、宮沢りえが「これ知らない!!」みたいにビターンと突き返され顔面に当たった、痛かった…今のは痛かった…。

考えてみれば当然だ、彼女は…石 川 亜 沙 美 じ ゃ 無 い の だ か ら !!!



起きた時には汗かいてた

これはぜってぇ書かなきゃいけない記事だなと思って書いた