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2019年10月16日00:52

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ホームレス避難所追い返し問題を安倍総理に言及され台東区が謝罪

大きな被害をもたらした台風19号が接近するなか、東京都台東区が、自主避難所を訪れたホームレスとみられる人を受け入れなかった問題で、同区は15日謝罪コメントを発表した。
 当初は、「ホームレスらへの対応は今後の検討課題」などとして、明確な謝罪をしていなかった。批判が高まり、国会でも問題が取り上げられる中、謝罪に追い込まれた格好だ。
 同区は15日午後5時過ぎ、ホームページに次のような服部征夫区長のコメントを出した。
「この度の台風19号の際に、避難所での路上生活者の方に対する対応が不十分であり、避難できなかった方がおられた事につきましては、大変申し訳ありませんでした。また、この件につきまして区民の皆様へ大変ご心配をおかけいたしました。台東区では今回の事例を真摯に受け止め、庁内において検討組織を立ち上げました。関係機関等とも連携し、災害時に全ての方を援助する方策について検討し、対応を図ってまいります」
 危機・災害対策課の担当者は取材に対し、これまで2人としていた受け入れ拒否者が3人だったことを明らかにした。13日にはこの問題の報道が相次いでいたのに、コメント発表が15日夕方になったことについては、「確認作業もあって対応に時間がかかった」としている。
 この問題は15日の国会でも議論された。国民民主党の森裕子参院議員の質問に対し、安倍晋三首相は次のように答弁した。
「各避難所では、避難した全ての被災者を適切に受け入れることが望ましい。ご指摘の事例は自治体に事実関係を確認し、適切に対処したい」
 ホームレスを含め、その自治体の住民以外も幅広く受け入れるという原則を、政府として確認したものだ。
 ホームレスとみられる人が風雨が強まるなか避難所に来たのに、職員に追い返されるというショッキングな問題。ほかの複数の自治体関係者は、「避難所に来た人は誰でも受け入れる。ホームレスの方を拒否するというのは考えられない」と口をそろえる。世田谷区のように、ホームレスらに事前に避難を呼びかけた自治体もある。
 台東区は12日に自主避難所の小学校を訪れたホームレスとみられる3人について、「住民向けの避難所であり区外の人は利用できない」などとして断っていた。支援団体が区に抗議したが、対応は変わらなかった。避難所の担当者レベルではなく、区の災害対策本部のトップレベルの判断で拒否したことが、今回の問題の深刻さを示している。
 台東区では東京都の施設である「東京文化会館」(上野公園内)も、区の要請によって外国人観光客ら向けに開放された。都によると、住所にかかわらず受け入れているので、ホームレスらを拒否することはなかったと主張している。
 同会館を巡っては、軒先で雨宿りをしていたホームレスとみられる人が移動を求められたとの指摘もある。これについて都は、次のように説明している。
「開放の準備をする段階で、入り口付近にいた人に、『設置中なのでご協力ください』と職員がアナウンスしたことはあった。認識の違いがあったのかもしれないが、ホームレスの方を排除するつもりはまったくない」
 今回の台風では、都内で過去最大級の計画運休が実施された。駅や商業施設などが12日の早い段階で閉鎖され、ホームレスらにとっては雨風をしのげる場所が少なかった。台東区の上野や浅草周辺では、ビルの入り口などでうずくまり、風雨に耐える人の姿が見られた。
 今回の問題を教訓に、同様の事例が起きないよう、各自治体では対応が求められる。ある自治体関係者は、「地域住民以外は避難所に入れないで欲しいと訴える人もいる」と明かす。地域住民以外も余裕を持って受け入れられるよう体制を整備し、住民の理解を得ることが課題となりそうだ。
(本誌・多田敏男)
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