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2019年10月13日22:16

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台風19号上陸の24時間を検証。甚大な被害の中、安倍総理は何をしていたか?

史上最強台風が関東を直撃したその時安倍総理は……
 10月12日19時前に伊豆半島に上陸した台風19号。ハリケーンスケールのカテゴリー5に分類され、グアムやサイパンでは非常事態宣言が出されたことから、上陸の数日前から過去に例を見ないほど甚大な被害をもたらす可能性は十分に予見できていた。そして、予想通りに各地で河川の氾濫を引き起こすほどの記録的大雨、観測記録を塗り替える強風など甚大な被害を次々にもたらしていった。そんな中、上陸日に安倍総理は国民からは理解しがたい行動をとっていた。
 そこで本記事では、台風が上陸した10月12日の24時間の出来事を3つの項目(首相動静、気象庁、被害状況)で時系列に並べることで、一日の流れを視覚化していきたい。
 その結果が、下記のタイムテーブルだ。
 停電、避難指示・勧告、観測史上更新ラッシュ、ダム緊急放流、川の氾濫など被害状況が右側の列にビッシリと埋まる中(つまり、いろいろな事態が発生している中)、左側の首相動静は微動だにしない。
首相動静から見る、安倍総理の行動
 まず、左列の首相動静から確認する。
 2社(時事通信、朝日新聞)の報道を確認したところ、以下のように記載されていた。
<時事通信> 
午前8時現在、公邸。朝の来客なし。
午前中は来客なく、公邸で過ごす。
午後も来客なく、公邸で過ごす。
午後10時現在、公邸。来客なし。
<朝日新聞> 
終日、公邸で過ごす。
以上……。
 思わず目を疑いたくなるが、本当にこれだけしか記載がない。
 首相動静に載らない形で関係者と面会したり、何らかの業務を遂行している可能性はゼロではないが、少なくとも首相動静からは仕事をしたことすら確認できない有り様だ。極端な話、公邸にいただけで仕事は一切していない可能性すらある。
 ちなみに、前日11日は、史上最強とも言える台風襲来が予想されていたにも関わらず、特段準備らしいことはせずに、”18時1分 北村国家安全保障局長、今井補佐官、秋葉外務次官。22分 国家安全保障局長。34分 東京・有楽町のフランス料理店「アピシウス」。谷内正太郎前国家安全保障局長、山内昌之東大名誉教授、辻慎吾森ビル社長らと会食”している(日経新聞首相動静2019/10/11 23:04)。
 安倍首相のTwitterも確認しておこう。台風直撃時は、9日にツイートした”吉野博士、ノーベル化学賞受賞、誠におめでとうございます。リチウムイオン電池は、携帯電話の登場など、世界中の人々の暮らしを一変させました。大いに誇りに思います。今後の更なるご活躍を期待しています。”(安倍総理のTwitterアカウント、安倍晋三@AbeShinzoより)がそのまま更新されずにいただけだった。
 もちろん、首相官邸のTwitterアカウントは災害情報を流しており、安倍総理が公邸にこもって一生懸命それらをアップしていた……かもしれないのだが……。
気象庁の発表・動向
 続いて、真ん中の列の気象庁の動きを確認する。
 このタイムテーブルには記載されていないが、気象庁は台風上陸の前日(11日)や3日前(9日)にも台風19号に関する会見を開いており、早い段階から注意喚起してきた。
 上陸当日も異例とも言える1日2回(15時台、20時台)の会見を開き、大雨特別警報の発令や最新情報を伝達している。
 もちろん、先のツイート同様、こうした気象庁の素早い動きの背後に、安倍総理の指示があったのかもしれない。事実、12日の17時には産経新聞が次のような記事を報じている。(”首相、台風19号に「人命第一で」 関係省庁に指示”|産経新聞)
 記事によれば”関係省庁に対し、(1)国民に対し、避難や大雨・河川の状況などに関する情報提供を適時的確に行う(2)地方自治体とも緊密に連携し、浸水が想定される地区の住民の避難が確実に行われるよう避難支援などの事前対策に万全を期す(3)被害が発生した場合は、被害状況を迅速に把握し、政府一体となって人命第一で災害応急対策に全力で取り込む−の3点を文書で指示”したらしい。
 しかし、非常災害対策本部の設置すらもしないのは不可解だ。12日午後の段階でそう指示をしたとしても、この夕方の時点で雨量が異常値を示し、緊急放流を検討するダムも出てきているのである。
 と思ったら、フランス料理食べて公邸でゆっくり休んで東海や関東は台風一過晴れ間も出てきた13日午前のタイミングでの非常災害対策本部を表明(時事通信)。である。まあ、まだ災害は続いているわけで、それ自体は当然の判断ではあるものの……。
「トップがいちいち前に出てきても」という声もあるかもしれないが、ラグビーの応援やノーベル賞受賞者への電話などことあるところで存在をアピールしたがる安倍総理なのだから、お得意の「やってる風」でもいいのでツイートくらい更新すれば……と思うのは意地が悪い見方であろうか。
被害状況
 そして、右側の被害状況。こちらは書ききれないほどの情報量があるため、タイムテーブルには主なものだけを抜粋して記載したが、夕方から夜にかけて被害状況が刻々と深刻化していった様子が読みとれる。
<停電>
・朝、一時的に千葉県で約48万戸が停電
・11時、西日本から東日本にかけて、約1万6000戸が停電
・21時、首都圏と静岡で約27万戸以上が停電
<避難指示・勧告>
・6時過ぎ、静岡県島田市で9万8662人に避難勧告、静岡県伊豆市で3万472人に避難勧告
・12:00 11都県で約460万人に避難指示・勧告
・18:00 17都県で約640万人に避難指示・勧告
・22:00 約1305万人に避難指示・勧告
<観測記録の更新>
・12:00 静岡県伊豆市市山で24時間雨量517.5mm(10月 史上1位)
・19時ごろ 神奈川県箱根町で24時間雨量870mm(史上1位)
・20:32 横浜で最大瞬間風速43.8m/s(10月 史上1位)
<ダム緊急放流>
・20:50 茨城・水沼ダム
・21:30 神奈川・城山ダム
・21:30 栃木・塩原ダム
<河川の氾濫>
・多摩川、千曲川など13の川が氾濫
 そして、これらはあくまでも13日 0時の情報である。各地の川の氾濫はまだまだ予断を許さないし、ダムの緊急放流で下流の水位が上がることによる洪水リスクも指摘されている。
 これほど甚大な被害をもたらした台風の上陸日、安倍総理は終日 来客なく公邸でお過ごしになっていた。
 このことは、心に留めておいたほうがよいだろう。
<文・図版制作/犬飼淳>
【犬飼淳】
TwitterID/@jun21101016
いぬかいじゅん●サラリーマンとして勤務する傍ら、自身のnoteで政治に関するさまざまな論考を発表。党首討論での安倍首相の答弁を色付きでわかりやすく分析した「信号無視話法」などがSNSで話題に。最近は「赤黄青で国会ウォッチ」と題して、Youtube動画で国会答弁の視覚化に取り組む。
 犬飼淳氏の(note)では数多くの答弁を「信号無視話法」などを駆使して視覚化している。また、同様にYouTubeチャンネル(日本語版/英語版)でも国会答弁の視覚化を行い、全世界に向けて発信している
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