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2019年09月15日23:35

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「家屋被害ゼロ」なのに「電気なしの生活」強いられて 千葉・鋸南町

台風15号が襲い、約3000戸で停電が続く千葉県鋸南(きょなん)町は、県の発表では住宅被害が「ゼロ」だ。だが町を歩くと、屋根が壊れたり外壁が破壊されたりしてブルーシートを張った家が目立つ。台風通過から16日で1週間。電気がつかない壊れた家で、ろうそくや懐中電灯を頼りに生活する住民たちはやりきれない表情を浮かべた。
 人口8000人ほどで、過疎化や高齢化が進む。15日の日中、住民たちが町外から駆け付けたボランティアと共に、剥がれ落ちた瓦やがれきを片付け、屋根に上ってブルーシートを張っていた。
 15日も電気のない夜を過ごすことになった会社員の礒崎智宏さん(43)は「防災用に買ったLEDのランタンの明かりを頼りに過ごしている」と話す。自宅はトタン屋根が剥がれて雨漏りし、2階の窓ガラスが割れて畳はぬれて腐った。天気が崩れると知り、昼に急いでブルーシートを張ったが、夜に雨が降り始めた。大雨の恐れもある。薄暗い家の中で、礒崎さんは不安そうに言った。「どれくらい雨が降るのか。家が持ってくれるだろうか」
 藤川初江さん(75)の自宅は、13日夜にようやく電気が復旧した。「久しぶりに洗濯したり、お風呂に入ったりした。うれしかった」。だが、変わり果てた地域の様子を見て、「ここら辺はよく台風が来るけど、こんなに大きな被害は今回が初めて」とため息をついた。
 「地域の末端はいくらたっても停電が直らないのか」。漁港に面した一軒家で暮らし、一本釣り漁を営む漁師の男性(70)は怒りをあらわにする。家は台風による強風で屋根瓦が吹き飛び、室内も雨で水浸しになった。電気も水道も止まったが、かろうじて生活できたことから避難所へは行かず、夜はろうそくをともして過ごした。
 車を持っておらず、食べ物は知人が持ってきてくれる。だが、いつまでこの生活が続けられるか分からない。「地元の祭りも中止になった。国の職員は視察に来たけど、県の職員は見ない。ここがこんなに大変なことになっているとは知らないのだろうね」とうなだれた。【加藤昌平】
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