朝日の購読をやめようか？

　開会式が予定通りにおこなわれた日、日記で「五輪関係には触れないでおこう」と思った。五輪に賛成、反対だったが始まったら楽しむ、始まっても反対の3派はそれぞれに溝があり、また行き来もある。金メダルラッシュに萌えた翌日にコロナに感染してしまった都民は五輪反対に寝返るだろうし、五輪好きにもかかわらず自転車競技の応援を沿道で熱心にやっている群れを見てぞっとした人もいるだろう。
　朝イチ、珈琲を飲みながら天声人語を読んだら、スケボー解説者の「そうぃスね」「マジっすか」の「ス体」言葉を取り上げていて、「軽快さが目立った」と褒めている。
＜注目度の低かった選手が高得点をただき出すと、「練習でもひとりだけ『ゴン攻め』してて。独特の言い回しで、素人にもわかりやすく勘所を教えてくれた＞（原文ママ）
　実況は見ていなかったものの13歳の女子が金メダルを取ったらしく、ニュース番組で1分以上その映像が解説とともに流れていたので、私もこの「ス体」解説はちょっと聞いている。
　天声人語氏は本気でこの解説者を讃えているのだろうか？　この筆者の下劣さに愕然とし、60年近く読み続けてきた朝日新聞の購読をやめようか、と思ったくらいにキモい。
　ひょっとしたら、これくらいの度量が自分（朝日）には備わっているというアピールなのかもしれないが、わずか1分の間に「っすねぇ」を3回も4回も連発する解説を聞いて、「いいっすね」と思わない人が朝日新聞購読者の大多数であろう。これ、良きにつけ悪しきにつけだ。
　一昨日に海岸へ行ったとき、バーベキューをやってるグループがいて、実は彼らの腕や首の入れ墨が目立った。海外を見るまでもなくタトゥーは文化で、逆に入れ墨を忌み嫌うのは現代に於いて「差別」かもしれない。だから敢えて入れ墨ヤンキーには触れなかったのだが、私はもう差別主義者だと言われてもかまわない。粗暴そうな人は嫌いだ、五輪の雰囲気を味わいたくて国立競技場へ行くような人は一段低く見てしまうし、五輪のテレビ応援をしているうちに「ニッポン人に生まれて良かった」みたいな自信を持っちゃうような人は頭が単細胞な人だとマジ思うっスよ。乗りがいいっちゃいいのだけど、戦争前夜とか憲法改正とかでこういう人が増えちゃったら鬼やぱいっスね。

　文学館の学芸員責任者に昨日ようやく手紙と資料を書き終えて、今日、郵便局へ投函しに行った。いったい何日かかったのか。
　昨夜プリントアウトをしたものを今朝、一応読み直してみたら、ちょっとした言葉遣いが気になってしまい、結局直して再プリントした。「っスよ」なんて言い回しは使わないものの、軽口を叩いている箇所とか、接続詞の使い方がうざいとか、ともあれ手紙や原稿は一晩二晩くらい寝かせるのがいいとあらためて思った。こういうちっちゃなところにこだわってしまう自分て、チョー痛いっスけど。