テレビでダウンタウンを見ると反吐が出そうな気分になる

　本日日曜日は自宅から半径300メートル内の生活圏を一歩も出ず。そのため、午後7時半現在、歩数は3200歩。新型コロナの感染者が神奈川県では毎日400名を超え、鎌倉市でも同じく15名前後という日が続いている。人口がわずか17万人の鎌倉が、四国や福岡を除く九州地方と同じというのは、やはり危険だと見るほうがいいだろう。
　が、しかし、若者の路上飲みを取り上げてモラルの低さをあげつらうテレビニュースを見ても、非難する気にはなれない。というのも学生時代、傍若無人ぶりに於いて私は人後に落ちなかったからで、道路標識にいたずらするわ、学生部の建物に投石するわ、バイトで交通量や選挙調査に携わっても数字を適当にでっち上げるなどバイトテロ以下の不真面目さで、自分がいま20歳だったら街に繰り出している可能性が高いからだ。
　今朝、ご近所さんから一本の電話を受けた。お寺で犬の散歩をしていると、ノーリードの犬が一目散にやって来て、それを叱ったら飼い主が逆ギレをした、と。昨日土曜日のことだったらしい。そして今朝、同じように寺へ行くと、逆ギレオヤジが待ち受けていて、勝手に写真を撮りつつ「おまえたちをSNSでさらしてやる」と怒鳴られたそうだ。
　ご近所さんは不安になって、私に助けを求めてきたのだった。
　電話を切ったのち、犬友だちにこの件をccで送り、逆ギレオヤジが誰か分かったら報せて欲しい、とお願いした。また、たまたまお寺の庭師さんがいたので、事情を話した。
　寺の境内を散歩していて犬の糞をみつけると拾う。そのことを庭師さんはご存知なので、「その飼い主の犬が糞をし、そのまま放置しているに違いない」などと憤慨しつつ、防犯カメラの解析も視野に入れて対策を取りましょう、と言ってくれた。
　逆ギレオヤジがどの街に住んでいるかは、犬友だちがおおよそのことを知っていた。
　私が住んでる一郭は住人と住人との関係がきわめて密なので、逆ギレオヤジはそのうちどこの誰かが判明するはずだ。
　今日の「日曜美術館」は「ホリ・ヒロシ　人形風姿火伝」。初めてこの人形作家を知った。人形は生きている、などとしばしば擬人化されて言われるが、コンマ一秒ごとに表情が変わることや人間以上に人間らしい仕種をすることが見て取れた。ホリが製作したばかりの人形を焼くシーンは残酷だったが、それは物の次元を超えて人の生死の哀しみというテーゼに昇華していたようにも思う。
　テレビはこの日曜美術館と、Jリーグ中継＆Jリーグ速報だけでいい。ニュースで民放をつけていると、汚らしいCM・うるさいCMを否が応でも見させられ、それだけで私は耐えられない。猿より不細工なダウンタウンの面とか見たくもないし、スポンサーに媚びて大袈裟に振る舞うタレントさんも痛々しい。そもそも子どもの頃からあまりテレビを見るほうじゃなかった。しかし他方、こんな自分が「週刊TVガイド」に1年いて、当時テレビがないにもかかわらず番組の紹介記事を書き、あろうことか生まれて一度も連続して見たことがないにもかかわらずNHKの大河ドラマ（確か赤穂浪士を描いた「峠の群像」）の梗概を毎週、まとめていたのだった。ドラマは最初にラッシュで数本見ただけで、そのあとは毎週分厚い脚本をもらってそれを基に書いていた。よく間違わずに半年間書けたもんだわ。
　今日も真夏の陽差しだった。日中、少し庭掃除をしただけでシャワーを浴びたくなる暑さだった。もっともっと暑くなれ、と思う。世界中に東京五輪の愚かさが伝播すればいい。1964年の東京オリンピックは発展段階の「５」（10段階評価）で、今年2021年の五輪は凋落段階の「５」。この47年間、日本は経済も文化も世界に先駆ける昇り調子で、「１０」になり、そしてバブル崩壊を起点に衰退の一途となる。かつては先に希望が見える「５」で、いまは反転の兆しさえ見えないままの「５」で、同じレベルなのに全く意味が違う。虚ろな目のスガが日本の現在と未来を象徴している。これくらいのこと、国民はうすうす分かっているはずなのに、手をこまねいて見守るだけというのがなんとも不思議。愛国心というものがないのだろうか（苦笑）。