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2020年09月25日21:00

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突然の電話

 今日はもうこの一件だけだな、
 13辭40分(あらためて着信履歴を確認)、iPhoneに電話が掛かった。
 ディスプレイが示す名前を見て、少しく戸惑い、感激し、安堵するという複雑な心境。2年以上ご無沙汰の老作家だ。確か一昨年、年賀状を出したはずなのに返事がなかった。今年は私、彼女に出さなかったはずだ。彼女からも賀状は届かず。
 弾んだ声で本を出した、これが最後の本です、と彼女は語り始めた。
「それでね、この本とは関係ないのですが、あとがきでこれまでお世話になったかたを6名挙げたの、勝手にね。それで〇〇さん(私)の名も入れちゃった」
 ははは、ありがとうございます、と私は笑いながら答え、Amazonで早速注文しますと言った。
「ところで……、ご自宅の最寄り駅まで出向くくらいは可能ですか?」と尋ねた。
 ご本人が自ら、85歳になり、ガンを患っていると言われたので、躊躇する気持ちもありながら、可能であれば会いに行きたいと思ったのだった。
 駅までなら体調しだいでなんとか行けます、と彼女は応えた。
 本を読んで、秋が深まって、コロナがもう一段階感染衰えが出たところで行こう。
「もう少し話をしていいですか。……三浦しおんの『舟を編む』。横浜駅の西口で待ち合わせをしたとき、私が10分前に到着したのに、あなたは既にいらっしゃいました。その時本を読んでいらっしゃったので、タイトルを訊いてみたら『舟を編む』でした。私も読んでみました。映画も観ました。懐かしいです」
 そんなことを話して電話を切った。
 なんとも嬉しい連絡だった。
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