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2020年09月22日19:59

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上には上がいるもんだな(地味でネクラな4連休の話)

 9月19日から本日22日まで、世間では4連休=シルバーウィーク。テレビのニュースを見ていると、主要駅と空港はもとより各観光地も大賑わいで、西村とかいう大臣が「そろそろ観光してもいいコロナかな」などとジョークを飛ばしている映像が流れていた。新聞に拠ると、フランスを始めヨーロッパ各国とインドでは日々感染者数が過去最大を更新しているという報もあって、どちらの状況に重きを置くのがいいのだろうか。
 20日の日曜朝、メールをチェックしたら、ブックオフオンラインから「ご注文の書籍が逗子久木店に届いた」とあった。注文してからかれこれ2週間。店舗受け取りだと送料無料なので、文句は言えまい。買ったのは5年越しの読みたかった戦争小説で、この人すごいと尊敬している石田甚太郎氏の『マンゴーの花咲く戦場』。
<日本人が、フィリピン人を主人公にした小説を書いた。舞台はルソン島バタンガス州リパ市郊外の寒村。日本占領下、フィリピン人たちはどんな戦争体験をしたのか。>
 昨年、NHKで清原果耶主演の『マンゴーの樹の下で〜ルソン島、戦火の約束〜』というドラマが放映されたが、当然のことながら日本人が主人公で、それも在マニラの若き女性の苦難を描いた内容だった。それと対をなす小説だと言える。
(昨日の夜、約1時間、60ページまで読んだ。読み応えのある小説、というか、戦記だ)
 話を戻す。せっかくブックオフに足を運んだのだから、なにか安く買える宝物でもないかな、と店内を巡るも、その数日前にも行っているため、見つからない。
 で、学参が集まった一角を覗いてみたら、国語辞典が「100円〜200円」棚にも、通常価格の棚にも並んでいて、買うつもりなどなかったのだが、つい手に取ってしまった。
 かれこれ30年、コンパクトな通常サイズでは『福武国語辞典』を愛用してきた。もちろんこれだけではなく、机上版の『広辞苑』、シャープの電子辞書「パピルス」にも広辞苑が入っていて使っているし、PC版の広辞苑も持っていて以前のMacでは頻繁にデジタルで検索していた。さらに『大辞林』もデジタル版で持っていた。
 会社を辞めたら生活のスタイルが変わる。
 時代が進んだら生活のスタイルが変わる。
 今は手紙を書くとき、漢字の細部がわからなくなると、iPhoneのアプリ「コトバンク」で調べることがよくある。
 だから国語辞典なんて必要ない、と言えば必要はない。実際、ネットで調べるほうがよほど効率的だ。
 が、7月から、ネットでは解決出来ない難読字を調べるため、一日に何度も何度も漢和辞典を使うこととなった。そのために『角川新字源』の他、もう一冊漢和辞典を買い足したくらいだ。その漢和辞典がブックオフだった。
 で、辞書がまあまあ好きな私であるからして、値段を問わず、棚にある国語辞典を比較対照してみる、みたいなお遊びをした。たとえば「而して」という接続詞は各辞典、どんな説明をしているのか。レイアウトは見やすいか。字は細かいか大きいか……。最初のページにある編者の序は?
 三省堂の『新明解』だけで3冊あった。目に付いたのほぼ新品状態の『例解新国語辞典』(同じく三省堂)と小学館の『現代国語例解辞典』。前者は、函の裏に印刷されている特長を見てみると、中学生用らしい。しかし、この『例解』を試しに開いてみると、これがどうしてどうして、同じ100円200円棚にあった旺文社の辞書とは雲泥の差で、むしろ成人用ではないかとさえ思えた。本文にところどころコラムが載っていて、国文学を学ぶ大学生、院生が読むレベル。
 後者の小学館は辞書名がどうにも変なので、イマイチ信用ならず。しかし本文は結構まともだった。
 結局、オンライン購買の『マンゴー』と、『例解新国語辞典』を買った。
 その晩(日曜の夜)、『例解』を手に取ったらなんだか面白くて、1時間半くらい辞書を読んでしまった。
 名詞は大雑把に言うと、具体名詞、抽象名詞、固有名詞の3つがある。ああ、知りませんでした。もし無人島に一冊本を持って行くとしたら? というような質問はよくあるが、お気に入りの国語辞典がいいんじゃないか。
 寝る直前になってこの『例解新国語辞典』を世間(ユーザー)はどう見ているのかが
知りたくてネットで検索。すると、えらく評判がいい。中には私と同様、大人が使ってもいいレベルと言ってる人もいた。
 
 昨夜も夜、日曜と同じパターンになった。
 ちょっと気に入っていた小学館の辞書、その時は辞書名さえ忘れていたのだが、それを探し出そうとしていると、面白い人に偶然、ぶち当たった。
 それは年間600冊の国語辞典を買っているマニアで、2018年の後半はわずか半年で100冊買ってしまった、と。
https://srdk.rakuten.jp/entry/2019/01/28/103000
<2018年からは、同じように辞書の置き場に困っているコレクターの仲間たちと共同で部屋を借り、コレクションの保管場所として、また辞書ファン同士の交流の場として使うという試みも始めました。この部屋のことを、仲間内で「辞書部屋」と呼んでいます>
 ええっ、ええっ?
 これはビョーキだ。
 小学館の辞書は、「これだけ充実している国語辞典がどうして無名のままなのだ」と熱く推薦するユーザーがかなり多いことも知った。
 どうやら私も輕いなりに辞典ウイルスの陽性者になったようで、小学館の「現代国語例解辞典」が欲しくてたまらなくなった。ちなみにこの辞書は第四版で220円。さらに言うと、この4連休は全品2割引きだ。
 
 本日午前中、再びのブックオフ。
 店内に入って一目散に辞書棚へ。
 まだ残っていました。
 買いました!
 2割引きなので220円から44円引かれて、176円。
 三省堂の『例解』は2割引きで約ワンコインだった。
 帰宅後、ビニール装の表紙がやや汚れありだったので、メラミンスポンジにお水10滴、中性洗剤2滴くらいを振りかけ、本文を濡らさないよう注意しながら拭いて、タオルで拭き上げ、出窓で2時間ほど乾かした。本文は小口側に汚れがなく、当然書き込みもなく、あまり使われていない状態なのが嬉しい。
 私が手に入れた第4版は色見本のページがある。「べんがら」とか「とくさ」とか、こんな色なんだ?
 これが現在の第5版になると、付いていないという。
 同じ辞書でも版が替わるたびに、構成も変われば語句の説明も変わる。
 言葉の海へ。
 高田宏さんの書名だ。高田さんのエッセイで詩人の存在を知り、いま、無益なことをやっている。私が非行に走ったのはそもそも高田さんが悪い。

 大事なことを書き忘れていた。
 昨日月曜日は生ゴミの回収日。連休中日だというのに、回収はあった。
 本日火曜日。連休最後の日なのに、申し込んでいた粗大ゴミ(ガスコンロ)を回収しに自宅へ来てくれた。
 よく医療従事者を讚える報道があるけれど、エッセンシャルワーカーはゴミを回収してくれるひと、宅配ドライバー、実店舗で働いているひと、暑い日も寒い日も立ち通しの警備員などなど、社会と人間に対して結果的に献身するかたがごまんといる。
 私が自分に対して「クソ」だと思っているのは、献身力が足らないからだ。自分に対する自信がイマイチないのは、人々の暮らしにはほとんど役に立たないまま、歳だけは一丁前に食ってしまったからだ。
 油汚れが残っていて20キロを超えるようなガスコンロを回収してくれて、感謝。ホント申し訳ない。 
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