筋金入りのヘタレになりたい

　変わり映えしない毎日。
　朝イチで昨夜届いた年上の友人のメールに返信。メールは読んだらすぐに返す習慣なのだが、夜の11時を過ぎて硬質な返事を書くだけの気力がなかった。おまけに、広島・長崎の平和祈念式典に於ける安倍の、まるで寝言のような来賓挨拶が、広島と長崎ともほぼ同じ文章だったという比較を添付されていて、なんて感想をゆーたらええんやろと考え込んでしまったことも一因である。ご丁寧にも広島と長崎で違っていた箇所を青字で示している。

>青字部分を除き、段落から句読点まで、完璧に一致しています。
無礼な人ですね。
ただ、どこかで読んだのですが、「安倍は自分の言葉で語りかけることはできない。自分の言葉で語れるのはヤジだけ」だとのことでした。

　日本の凋落を象徴するような総理である、と私なんかは思うのだが、支持率はそこそこあるので、もうお好きなようにしてくださいと諦観するより他はない。
　メールの返信後、資料の解読を始める。
　随想を読んでは文字に置き換える。内容に引き込まれ、感動を覚える。こういう一種のご褒美があるから続けられるのだ。
　昼ごはんを挟んでまた、1時間半ほど作業を続けた。
　何でも今日は今年いちばんの暑さらしい。集中出来ているとあまり暑さが苦にならないのだが、自分の身体が第一だと思って、午後3時でパソコンの電源を落とした。
　ちょっと買物にでも出かけてくるか。
　原付バイクで逗子に向かう。途中、ブックオフに寄った。時間が時間なので、一冊買いたい本が見つかったら「上がり」の心づもり。
　新書棚で普段は滅多に見ないベスト新書なのだが、島田雅彦の『筋金入りのヘタレになれ』が目に止まり、まえがきを開いたら、ベッキーのゲス不倫や乙武君の五股不倫が起こった頃にKKベストセラーの編集者が「本を出してくれませんか」と頼みに来た、みたいなことが書かれている。奥付を見たら2016年の6月だった。
　少なくともネット記事を読むより面白いだろう、と思い、今日の一冊はコレに決めた。店内での滞在時間は15分くらいか。
　その足で逗子まで行って、エビとお肉とか、ブロッコリーとキャベツとか、焼きたてのガーリックフランスパンとイチゴオーレとか、ほどほどに安くて身体に必要なものを買った。
　原付バイクは制限時速が30キロだが、40キロで走る。原付を足代わりにしているご近所さんが「プラス10キロまでなら切符はきられない」と言っていたが、確かに30キロで走っている人なんていない。いや、こういう例もある。三浦半島は自転車乗りが多いのだが、スポーツタイプの自転車は時速40キロ近い速さで走行しているやつが多くて、法定速度遵守だと次々に抜かれてしまうのである。35キロくらいで走っている電動自転車もたまに見かけたりする。大物政治家だと1千万円以上の賄賂、役人クラスで数百万のリベート、庶民レベルでは10キロ速度オーバーくらいが関の山である。アベ的犯罪に較べりゃ可愛いもんだ。
　帰宅後、買ってきたばっかりのイチゴオーレを飲んだ。子ども騙しの味だが、乾いた喉にはとても美味しかった。