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2020年03月29日21:29

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還暦過ぎてもいたずら小僧

 朝6時半頃、激しい雨音で一度目が覚め、寝たのは午前1時半近くだったからいつもの如く二度寝した。
 午前8時半段階ではまだみぞれ交じりの雨だったが、それからしばらく経ったら雪になっていた。午前10時になると綿のような雪が生け垣に積もっていた。
 今日は終日、雪か冷たい雨……。
 と予想していたのだが、午後3時前、ウグイスの声が聞こえ始めて窓の外を見ると、やんでいた。西の空には晴れ間も見える。
 ラズリとお寺の境内を花見がてら散歩。満開の海棠を目当てに観光客もそこそこにいた。
 帰宅後、いたずら心が湧いた。それはフィンランド人が焼くパン屋でフィンランドの定番であるライ麦を使ったパンを買って、元参院議員宅へアポなしで訪ね、「パンの配達に来ました」と言ってパンを渡す、というものである。
 私は小学生時代、学校でいちばんの悪ガキで、いたずら好きでは人後に落ちないレベルだった。それは成長しても変わらず、社会人になったらソフィストケートされたいたずらに変わったが、今なおなにかできないか、と時々想う。
 人生はひとを喜ばせてなんぼ、という殊勝な考えもある。いたずらと相反しているようにも思うが、両者の輪の「部分集合」もあるはず。
 元参院議員はフィンランド人(現・日本国籍)で、フィンランドの味が懐かしくなると、このパン屋さんのパンを買う。家から遠いこともあって年に4〜5回といった頻度だが。
 原付バイクで小町通りの一本裏の路地へ行った。パン屋に着いたらパンの大半は売れ切れていて、残っているパンは高額なものばっか(笑)。でも奥様とのふたり分、数日間食べていただける量を買った。
 バイクで走っていると、異様に寒い。今年いちばんの寒さかも、と感じた。そりゃそうだ、1時間半前まで雪が降ってたんだもんなぁ。
 とにかくパンは買っちゃった。なんとしてもご自宅まで行って届けないと。
 30分近く経ってようやくお宅に到着した。
 予定どおりにチャイムを鳴らして、「パンのデリバリーに来ました」とドアフォンに向かって話し掛ける。
 いつものように奥様が出られ、「どちら様でしょう?」と私に問いかける。モニターには顔が映っているはずなのにふたたび「どちら様?」と険のある呼びかけ。
 あ、そうかぁ、ヘルメットを被ったままだと顔がわからないわけだ。
「フィンランドのフィンランド人によるフィンランドパンをお持ちしましたぁ」と言ったら、ようやく(こういうアホな男は私しかいない)と判断されたようで、ドアが開いた。
 私はパンの入った包みをさっと奥様に渡し、「少々ご無沙汰しました」と挨拶をしたら、「病気治ったの?」と真顔で訊かれた。
「はい、この通りすっかり」
 元議員さんは散歩に出られたところ、ということもあって、わずか1分足らずでご自宅をあとにした。もし元議員さんがいたって同じような振る舞いである。ただのいたずらなのだから。
 帰り道は日が傾きかけてさらに寒かったが、目的を果たした充実感から、意気揚々と引き上げることが出来たって感じだ。
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