掃除機を買う！

　で、掃除機を買いました！（15日のつづき）
　電気掃除機を粗大ゴミに出した翌日の16日、前夜ネットで当たりを付けた買い替え候補3機種の現物を見たくて、クルマでノジマへ。ないかもしれないなぁ、などと危惧していたのだが、お目当ての掃除機は揃っていた。ネットでは製品の特徴やスペックは家電量販店に行くよりもよく分かるのだが、質感とか色味はパソコンのディスプレイ上ではつかめない。永く使用する電化製品ゆえ、慎重になった。
　3台の中でもっとも好ましく思えた機種がやっぱり良くて、それに決めた。が、前夜にチェックした価格より店頭のほうが3千円も高い。なので、ノジマはノジマでも「ノジマオンライン」という通販サイトで買うことにした。これなら実店舗のノジマをこけにした、ということにもならない。
　その夜、寝る前にノジマオンラインでポチった。
　そして昨日の朝、銀行振込をした。通販ではAmazonと楽天以外、カード決済をしないようにしている。
　15時に「ご入金ありがとうございました」のメールが届く。
　21時に「ご注文商品お手配状況のご案内 」のメールが届く。
　24時に「出荷のお知らせ、ご案内」のメールが届く。
　で、今朝11時に掃除機が届いた。
　通販を利用するたび思うことだが、ある意味、過剰サービスだ。夜の９時に梱包した商品を宅配便に出すのはまあ分かるとしても、それを日付が変わる頃に倉庫近くの営業所に輸送し、早朝、私が住む地区の営業所に運んで、午前11時にこんな田舎の家に届けられる。ひとの命に関わるようなこと以外、こんなに急くこともないのに、と私は思う。きかん坊を相手にする玩具屋でもあるまい。人間が果てしなく贅沢化していく社会システムというのは、モンスターを生む素地にもなる。
　さて、掃除機だ！　買ったのはサイクロン式クリーナーで、敢えてテレビで宣伝しているコードレスクリーナーは選ばなかった。モーターも含めた一体式は店頭で試してみたら当然のことながら重かったことと、パワーが弱いことと、いちいち充電するのが面倒だから。
　買った機種は、ヘッドが勝手にすいすい進む「自走式」で、ネットで口コミを読んでいると、「ラクになった。もう自走式じゃない掃除機には戻れない」らしい。欠点もあって、「ヘッドが壞れて自走しなくなった」「自動的に前へ進むのに任せていると、知らない間に関門トンネルを通過して桜島まで行ってしまった」というユーザーもいた。
　届いた掃除機を早速使ってみたら、電気コードが5メートルしかないので、うちから桜島まで行ってしまうことは不可能だ。これはこれで残念だ。物を買うときに、これで劇的に面白くなったらいいな、と思う性格なので、掃除機のホースグリップを握って鹿児島まで行ってしまうというのは面白いじゃないですか。
　ゴミを吸い込む力は普通、モーター音は前の掃除機が大型だったので半減したけどやはりうるさくてラズリのイヤな表情は変わらず。本体はめちゃ軽くなった。自走式ヘッドと併せて、確かに掃除がラクになる。が、私はそもそも掃除があまり苦にならないし、箒とちり取りと雑巾で掃除したっていいのだし、昭和の掃除機でもよかったのだった。