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2020年02月27日13:09

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ブレラン2049感想と愚痴

観たのはかなり前だけど、昨夜見た夢がほぼブレラン2049と同じネタ(笑)だったので、映画のことを考えていたら妙に引っかかり始めたので日記にした。

夢の中で私は、子供を産んだアンドロイドを追う謎の組織と、その父親との戦い的な漫画を読んでいた。夢だったので細かくは思い出せないが、ほぼブレラン2049と同じ流れたったように思う。ただ、夢では最初にでてくる大した役柄でもなさそうなキーマンが記憶を細工された父親だったというものであった。ちょっとトータル・リコールがまじっていると後で思ったw

ブレラン2049も子供を産んだ消息不明のレイチェルとその子供を巡って物語が進行する。

レプリカントというやつは心理テストにでもかけないと人間と区別がつかないくらい同じ…という設定だ。その割にはシリアルナンバーとか打ってあったり、人為的に肉体改造できるようになっている。しかも、生物のように全体が一点から発生するわけではなく、パーツごとに作られる人造人間である。今考えるとかなり矛盾した存在だが、旧作ではそれが人造人間としてすごく腑に落ちる演出表現であった。むしろ、心理テストの方がわかりづらくなっている。あれは「そうでもしないと人間と区別がつかない」という演出で、当時の人造人間に対する印象からいうとかなりかけ離れていた気がする。もっともその離れ加減が斬新と当時のSFファンを喜ばせていた。

旧作は名作だが。新作は正直よろしくない。

まぁ、これは個人的な感想でしかないのだが、何が気に入らないかというと、デッカードが浮きすぎているところだ。

物語全体を通して、人間臭いのはデッカードだけ。主人公がレプリカントだからそういう印象を受けるのかもしれないが、デッカード以外はみんなレプリカントになってしまったような感じに凄く違和感があった。

いや、それはそれで面白い。いっそ、世界の全ての人間はレプリカントに入れ替わっており、ウォレス社によって人としてレプリカントが生産され管理されている。そこにレプリカントだけで子供が作れるとすると、その管理支配は崩れるので血眼になってレイチェルを探している。というのであれば納得もいく。(デッカードが実はレプリカントだったって噂もあったしねw)しかし、物語のオチやキモはそこにない。

ひたすら人の生活感のない世界と廃墟が広がっているのがどうにも腑に落ちない。ブレードランナーの良さとは未来の環境によって変容してはいるが、抑えきれない人のバイタリティーあふれる生活感ではなかったのだろうか? だからこそ旧作のラストでのバッディの死が効いてくる。

荒廃し辛うじて生きているだけの世界。昨今のSFには結構多い表現だ。流行りと言えば流行りなんだろうけど、あまりに「寂しい」描き方であるのがどうにも不満である。そういえばマッドマックスの新作も、旧作マッドマックス2に比べるとなんだか裏寂しい感じを受ける。まぁ、あれはあまりに人間社会とかけ離れているからなのだろうけどw
そういう意味ではかけ離れてはいるが、スター・ウォーズのEP1〜6に比べて7、8がうら寂しく感じるのと同じかもしれない。やはり最近の流行りなのだろうか。

映像は美しく緻密に計算されまことに素晴らしいが、ただそれだけ。その美しさに物語の核心につながらないというか、物語を盛り上げる小道具、必然になっていなかった。そして、デッカード以外思わせぶりな人物しか出てこないのでまったく感情移入ができなかった。というのが正直な2049の感想だ。

余談だけど、冒頭でちょっと出てきたトータル・リコールだが、リメイクは結構好きw こちらの方がブレードランナー的な世界観を持っている気がした。というか、完全にオマージュしてたと思うw


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