香港、政府措置に反発の悪循環 覆面禁止に抗議デモ
2019/10/20 18:16
【広州=比奈田悠佑】香港で20日、デモ参加者が顔を隠すことを禁じる「覆面禁止規則」などに抗議する大規模なデモが起きた。一部の若者が警察署に火炎瓶を投げ込んだり地下鉄駅を放火したりするなどしたため、警官隊は催涙弾を放って対応した。デモ収束に向けた政府や警察の措置に対し、若者らが反発を強める悪循環が続いている。
デモ隊は九龍半島の観光スポット「ソールズベリーガーデン」周辺を起点に繁華街を行進し、警察の暴力行為を調べる独立委員会の設置など「五大要求」を求めた。民主派団体幹部によると、少なくとも35万人が参加した。一部の人は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席やアニメキャラクターのお面をつけて覆面禁止規則へ抗議の意思を示した。
覆面禁止規則は香港政府が10月上旬、行政長官の権限であらゆる規則を適用できる「緊急状況規則条例」を発動して制定した。デモ参加者の過激な抗議活動を抑止する目的がある。
ただ若者らはかえって反発を強めている。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を発端とした抗議活動の根底には、顔など生体情報を含んだ社会監視への拒絶感があるためだ。香港紙「明報」と香港中文大が10月中旬までに市民を対象に実施した調査では、覆面禁止が過激な抗議活動の抑止効果があるかとの問いに21.2%が「効果はない」とし、62.3%が「逆効果」と答えた。
鉄道を運営する香港鉄路(MTR)は20日、デモが起きた繁華街周辺の駅を事前に閉鎖していた。駅施設が破壊されることのほか鉄道を利用してデモ隊が集結することを防ぐ狙いがあったとみられるが、効果は乏しかった。親中派とされる飲食店や小売店の多くも休業していたが、シャッターを破られ荒らされた。
20日はもともと大規模デモを主催してきた民主派団体、民間人権陣線(民陣)が抗議活動を呼びかけていたが、警察は公共の安全を理由に認めていなかった。16日夜に民陣代表の岑子杰(ジミー・シャム)氏が4〜5人の集団にハンマーで襲撃され大けがをしたこともあり、民主派を支持する市民が多く集まった。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51204050Q9A021C1FF8000/
今の香港は、100万ドルの夜景ではなく100万人のデモが風物詩になっています^^;
デモ隊だけでなく、警官も教会やモスクに集まっている一般人にまで放水する程エキサイトしています。
米国の締め付けが更に強化されますから、中共軍や武装警察はデモ隊に発砲できません。
今の騒乱が長く続くなら、蛇の生殺しの様に、香港経済は衰退していきそうです^^;
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