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日記一覧

 光速度不変の原理は、アインシュタインの特殊相対論の基本原理のひとつで、「光の速さは観測者がどんな運動状態にあっても変化しない」というもの。静止して光を観測しても、移動しながら光を観測しても、光の速度は常に秒速30万キロと測定されるというのが

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1905年
2017年02月27日07:46

 相対論の登場は1905 年のこと(A.Einstein, Zur Elektrodynamik bewegter Körper(運動する物体の電気力学について), Annalen der Physik, 1905, 17, 891-921.)。20 世紀に入ると、相対論と量子論という二つの大きな科学革命が物理学の中で起こりま

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 「量と数」の関係は「量と質」の関係に似ていると言うと、何やら哲学的な雰囲気が漂ってくる。「量から質への転換」はヘーゲルであれば「弁証法的な止揚プロセス」だと断言するだろう。量や質の議論には量や質が何なのかをきっちり理解しておかなければなら

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梅の季節
2017年02月25日08:51

  あちこちに梅の花が咲き、花の匂いが香っている。梅と言えば菅原道真。道真と言えば九州太宰府天満宮。それに対して東の宰府は「亀戸宰府天満宮」。昭和11年に現在の「亀戸天神社」となった。残念ながら現在の東京での梅の名所ランキングトップは湯島天満

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 このところ我が家の周りで工事が増え出し、数えれば十指に余る。人は自分勝手なもので、歓迎すべき工事から、嫌悪する工事まで自己流に様々に判断してしまっている。そんな自分勝手が積み重なって、清掃工場や火葬場の建設は嫌われ、商業施設や図書館などは

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錯視と日常生活
2017年02月23日09:15

 視覚の生き物である人間にとって、錯覚の中でも圧倒的な効果をもつのが錯視。普通の生活では錯視図形だけが登場することなどなく、それらは日常風景の中に溶け込んでいて、注意を払わなければ気がつくことなどまずない。だが、「世界には何も驚くべきことな

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 錯視は視覚学習の副作用。錯覚を拡大解釈すれば、知覚とはそもそも錯覚なのだと考えるのがかつての哲学的な認識論である。というのも、視覚は実在の反映ではなく、視覚像を生み出すものであり、そのつくられた像は実在ではないという意味で錯覚だからである

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(哲学的SFと言えば聞こえがいいが、酔っ払いの戯言かも知れないもの) 旧約聖書の伝道の書1:9に「日の下には新しいものはない」と述べられている。これを古典的世界を暗示する表現とみてみよう。常識的で、月並みで、平凡な世界、それが「古典的世界観」と

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Fraser's Spiral
2017年02月20日17:01

 いずれもFraserが考案した錯視画像群。いずれも同心円からなっているのに渦巻状に見えてしまうという錯視である。F.B.の友人足立さんから色彩のある方が同心円がわかると指摘を受け、何枚か条件の異なるものを比べてみた。背景の色や形によって同心円の見え

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 錯視となれば、ほぼ反射的に視覚心理学の主題だと分類される。錯視のデータと分類が記録され、そこから視覚のもつ特徴が炙り出され、今では様々な分野に応用されている。錯視図形は標識の効果的な図案に使われるかと思えば、絵画や彫刻でも人を驚かせる手法

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 俳句という多くの人が趣味にするような文学を例にしたのが昨日の大失敗。単純明快な例で、自然言語と数学言語の違いを際立てることこそ目的なのに、俳句に関する知識を援用することがそれを台無しにしてしまった。ここで謝っておきたい。知識に頼らなければ

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 何という清閑さか、蝉の鳴き声だけが、岩の中にしみとおっていく。How still it is here... Stinging into the stones, The locusts' trill.(おくの細道 ドナルド・キーン訳、sting突き刺さる、locustセミ、trill震えるような声、声を震わせて歌った歌声、

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(少しは大胆に、挑発的に語ることが自然言語でも可能だと信じて…) 現象変化の実際の姿を自然言語によって表現できるかと問われれば、それは無理難題というもので、私たちの言葉は謎に満ちた変化の表層を引っ掻くくらいしかできないというのが答え。最新の

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首都高晴海線
2017年02月16日07:24

 豊洲新市場と晴海のオリンピック・パラリンピックの選手村に近い首都高速10号晴海線(地図の赤い部分が工事中の延伸部分)。羽田空港に通じる湾岸線に接続するため、空港と都心を結ぶ路線として渋滞緩和などに一役買いそうなのだが、晴海線そのものは晴海と

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神の存在証明
2017年02月15日07:01

 神の存在は信仰をもつ人には疑い得ないことで、無神論者にこそ必要なことと考えられがちである。そのためか、無神論者が多い日本人には割と関心の高いのが「神の存在証明」。むろん、神は信じる対象であって証明する対象ではないというのが通り相場の意見。

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学習の変遷
2017年02月14日07:56

 20世紀後半からの情報革命は目覚ましい。コンピューターを中心に情報や知識の扱いがすっかり変わり、社会はいつの間にか情報社会と呼ばれている。情報や知識の変化に応じて学習形態はすっかり姿を変えた。そのせいか、昔の学習の仕方、使ったテキスト等が最

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習慣の裏表
2017年02月13日06:48

(知識にならない情報についての愚痴) SNSに登場する知識は日々の情報と区別がつかず、どんな知識も昨日の情報として忘れ去られ、未来の情報など実はデマに限りなく近い。Facebookの話など一日経つと古くなった価値のない情報に過ぎなくなり、時系列のどの

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湾岸風景
2017年02月12日07:57

 日曜の朝6時過ぎの湾岸風景、日本海側は大雪だというのに、晴れ渡っている。20分ほど時間が違うとすっかり光の加減が変わってしまう。子供の頃の2月と言えば、晴れた日は少なく、周りは雪だらけだったが… そんな風景を眺めるにつけ、豊洲新市場の静か過ぎ

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有明月
2017年02月11日08:03

夜が明けても、空に残っている月が「有明月」と呼ばれるが、日本の風景として和歌や俳句に詠み込まれてきた。(百人一首)坂上是則の歌朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪小林一茶の俳句有明や 晦日に近き 軒行燈 いずれともまるで

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懐疑こそ人の極み
2017年02月11日07:13

 人は人とものを疑い、その疑いが新たな疑いを生み、その結果、疑いだらけの世界が人の世界ということになります。疑念は人を不幸にし、争いを引き起こします。疑い合うことは時には殺し合うことにまでつながります。人が人やものを疑うことが悲惨な結末を生

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<二重基準> 物質と時空は異なったものであると明瞭に主張する(それゆえ、古典的な)原子論は、パルメニデス的な不変性を基本にした哲学を維持しながら運動変化を説明しようとする非常に優れた仮説だった。後に批判される基本概念の一つは「虚空(あるいは

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本所深川と小津安二郎
2017年02月10日07:09

 「本所の銕」と言えば、若い頃の長谷川平蔵。火付盗賊改めの「鬼の平蔵」だが、「本所深川」と言う地名がよく出てくる。隅田川の東側の深川、亀戸などは、江戸時代初期には低湿地で、行政上江戸市中とは区別され、本所村、中ノ郷村等は勘定奉行の支配下に置

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幾何学での点と線 点にサイズがあり、延長をもつとしてみよう。その延長の半分も延長であり、かつ延長の半分は元の延長の一部分である。よって、点は部分をもつことになり、「点は部分をもたない」という点の定義に反する。それゆえ、点にはサイズがない。ま

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春の表現
2017年02月09日05:56

 立春は今の暦では春の僅かな兆しに過ぎない。立春が過ぎて寒さが強まることが不思議でないが、それでも植物は季節を見極める生得的な能力をもっていて、ほぼ正確に季節に反応し、暦に忠実である。いや、そうではなく、暦が植物の反応に忠実なのである。 温

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 いつものように大袈裟なタイトルだが、言いたいことは単純明解な次のこと。私のFacebookの友人たちは画像にうるさい方が多い。素晴らしい写真や動画がFacebook上に溢れている。きっと毎日「決定的瞬間」を撮りたいと思っておられる方が多いことだろう。そん

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瞬間、連続、確定についての懐疑 私たちは自分が生きる生活世界はこうだと勝手に思い込み、それを殊更意識などせず暮らしている。日々の生活の中で心と身体には多くの習慣がしみ込み、それらには無頓着になっている。中でも自然に関しては「環境」という流行

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 辰巳団地に走り込むと時間が逆戻りして昭和の世界だと錯覚してしまう。タイムスリップのような体験など滅多にないのだが、辰巳団地を走ると、いつも同じ印象を味わうことになる。それが懐かしく、甘酸っぱいのは私の青春と重なるからである。東京に出てきた

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 個人主義は近代以降の西欧社会の基本を支える思想の一つだということに文句を言う人はいない筈です。個人主義とは、他人と自分を天秤にかけた場合、他人ではなく自分を優先する考え方だと冷たく見放すことも、個人の生きる権利を擁護し、個人の自由意志を尊

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(私の故郷は新潟県妙高市) なぜ私たちは故郷に執着し、特別の愛着をもつのか。老人なら必ず持つ、ごくありふれた問いである。私のように若い頃は閉鎖的で退屈な故郷が嫌いだった者でも、歳をとると懐かしくなってくる。何とも人の気持ちはいい加減なもので

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雪月花
2017年02月04日06:05

 「雪月花(せつげっか)」はこれを読む越後の人にはえちごトキめき鉄道のリゾート列車の名称。車窓から上越の景色を楽しみながら、美味しい酒と食べ物を味わうという企画は見事に成功し、利用者の数は予想を超えている。(えちごトキめき鉄道「雪月花」) 

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