mixiユーザー(id:64329543)

日記一覧

版画(1)への補足
2016年12月31日09:46

 「メランコリア I」は、アルブレヒト・デューラーが1514年に製作した銅版画。四体液説の人間の性格の一つ「憂鬱」がテーマ。天使、魔方陣等、寓意的なものがいくつも描かれている。砂時計の隣には4×4のユピテル魔方陣が描かれ、その中に偉業を達成した制作

続きを読む

版画(1)
2016年12月31日09:19

 正月が近づくと、版画が気になり出す。冬休みの宿題に版画があったからかも知れない。奇妙なことだが、私の頭の中の版画というと、なぜかデュ―ラー、北斎、広重、アンディ・ウォホールなのである。全く関連がないと言ってもいいのだが、なぜかこの4名。そ

続きを読む

反照
2016年12月30日08:01

 冬の陽は長く、奥まで入り込む。障子と違って、ガラス窓や水面は景色をきっぱりと跳ね返す。その時の歪みが何とも愛おしい。 光と影の好対照な姿を反照するのがガラスや水面。ガラスも水面も影まで反射し、それを見事に映し出してくれる。 闇は影ではない

続きを読む

運河の表情
2016年12月29日11:30

川の表情となれば、川辺の岩や樹木の風景。ところが、運河の表情をつくるのはもっぱら通行する船とそれが立てる波の風景。

続きを読む

自然環境と観光
2016年12月29日08:10

 最近まで観光地といえば、観光施設が集まる都市が多く、富士山のように観光地化したところは別にしても、国立公園は保全が優先され、観光への利用は限られた場所でしか許可されて来なかった。里山などの身近な自然が観光対象となることは最近になってからの

続きを読む

予言と預言:神の冒涜?
2016年12月28日09:46

(「神を冒涜する」とは言葉や行為によって神に侮辱を与えることだが、単に神の存在を否定したり,特定の信条を疑ったりしても、必ずしも冒涜とは言えない。) 聖書は最初の「創世記」から最後の「ヨハネの黙示録」まで、66の書巻からなっている。 その中で

続きを読む

光る海
2016年12月27日13:54

 「光る海」という表現は人に好まれるようである。私のような団塊の世代には石坂洋次郎、吉永小百合と言った青春の代名詞的な名前がこの表現と共に浮かび上がってくる。今の地球にとっては、海はもっと光ってほしい、そして、もっと輝いてほしい。要は、もっ

続きを読む

 映画「オーメン』といえば、1976年に第1作目が公開され、全世界を恐怖の渦に巻込んだホラー映画。その後、続篇が続く。「オーメン」(The Omen、1976年)「オーメン2/ダミアン」(Damien: Omen II、1978年)「オーメン/最後の闘争」(Omen III: The Final C

続きを読む

ライチョウと温暖化
2016年12月26日07:42

 2015年6月、特別天然記念物「ニホンライチョウ」の卵が長野・岐阜県境の乗鞍岳から上野動物園と富山市ファミリーパークに運ばれ、「ライチョウ保護増殖事業計画」に基づく人工孵化が初めて実現した。本州中部の高山帯に棲むライチョウは絶滅の危険性が高く

続きを読む

生物の多様性と外来生物
2016年12月26日07:08

 生物多様性という考えのなかで外来生物を捉えると、私たちの対応に仕方が見えてくる。1 生物多様性 帰化生物の防除の説明に必ずといってよいほど登場するのが「生物学的多様性(biological diversity)」、あるいはそれを省略した「生物多様性(biodivers

続きを読む

 二酸化炭素の累積排出量とそれに対する平均地上気温の応答は、ほぼ比例関係にある、というのが現在の見解。つまり、世界の平均気温の上昇量はCO2累積排出量の関数として予測できると考えられている。現在の国際的な目標は、産業革命以前と比べて、気温上昇

続きを読む

 原始感情についての生得的な原始文法があることをまず認めよう。そこから現在の感情の文法がつくられる。それらは言語の文法には及びもつかないが、後天的に情報を獲得していくことによって、私たちの中に自然の感情が生まれてくる。そして、文化や歴史の違

続きを読む

老人と『月に吠える』
2016年12月23日06:27

 『月に吠える』は萩原朔太郎(1886—1942)の第一歌集。大正6年(1917)、感情詩社・白日社出版部共刊で、56編を収録。朔太郎は、この詩集で自らの心象風景を口語で鋭く歌い上げた。鋭利で繊細な感覚で異常なイメージを表現する文体は現代詩の夜明けと

続きを読む

感情と言語
2016年12月22日08:22

表情や身体表現から感情を探る、あるいは表情や身体表現から感情を学ぶこと 私たちの原始的な感情に形を与えるのは表情や身体表現であり、その結果私たちがもつ怒りや悲しみは感情の形式の表現として(私たちの心の中に)存在することになります。「怒り」と

続きを読む

 人の顔には個性があり、表情があります。私たちはその顔を見て、誰だか識別できます。個人の個性をもった顔、つまり「顔貌」あるいは「相貌」は個人毎に異なり、いわば個人の名札のようなものです。その名札は自分自身に対してというより、自分以外の他人に

続きを読む

アルコールと記憶
2016年12月21日09:17

 忘年会で酒を飲み過ぎ、翌日何も覚えていないという経験について考えてみましょう。それは自分が何をしたか忘れたためではなく、そもそも記憶されていないからなのです。 実は記憶に関わる「海馬」は、アルコールが入ると正しく機能しなくなり、酔いが深い

続きを読む

有明アリーナ
2016年12月20日09:21

 東京オリンピック、パラリンピックの会場がついに決まり、バレーボール会場は有明アリーナの新設となった。今はまだ空き地のままで、9月に出された工事計画の立て看板があるだけである。結局、書かれていた通りに決定したということ。既に工事が始まった辰

続きを読む

 私たちは見るもの、聞くものを、所与のもの(the given)として、そして生の情報やデータ(raw information, raw data)としてそのまま直接に受け取ると信じています。この点では、私たちの知覚装置(眼や耳)は兎に角受動的なのです。徹底して受動的であれ

続きを読む

 とても意味深なのか、ほぼ無意味なのか、よくわからない二つの表現。これらは、電車のつり革広告の表現。実は上善如水の広告の中のものなのだが、これらを眺めて、何がメッセージなのかわからなくなり、考え始めたのが発端。そもそも「上善如水」を「じょう

続きを読む

錯知
2016年12月18日08:20

 知覚を理解するうえで錯視、錯聴は重要な役割を演じています。それと同じような役割をもつのが、知識を理解する上での錯知あるいは錯識です。「錯知」は耳慣れない言葉ですが、その中身をまず知っておきましょう。 錯視が「見る」ときの錯覚、それに対応す

続きを読む

ダーウィンと表情
2016年12月17日09:27

 ダーウィンの父方の祖父は高名な医師エラズマス・ダーウィン、母方の祖父はイギリス最大の陶器メーカージョサイア・ウェッジウッドでした。 ダーウィンは進化論を提唱しましたが、それだけでなく近代心理学を形成した影の立役者で、「人及び動物の表情につ

続きを読む

 私たちは言葉をもつ動物です。その言葉は自分の信念や欲求を正確に表現し、的確に相手に伝える力、能力をもっています。真実を、正確に、詳細に、雄弁に表現できるのが私たちのもつ言葉で、その力は他の動物のコミュニケーション能力をはるかに引き離してい

続きを読む

表情と感情
2016年12月15日10:18

(1)表情や感情のプラグマティズム 人は感情を醸成し、それをエネルギーにして生きる。感情が有用で、適応的なのは、つまるところそれが進化の結果だから。表情はその感情を表現する言葉の一つである。表情を使うことによって、人は自分の感情を知り、つく

続きを読む

オリンピックアクアティクスセンター この名前だとどうしてもロンドンのアクアティクスセンターを思い起こしてしまうのだが…(この名称が仮称なのか正式なのか私には?) そんな文句は横に置き、オリンピックの会場がようやくほぼ決まり、残るは有明アリー

続きを読む

NEBRASKA
2016年12月14日06:43

 昨夜NHKBSで映画「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(Nebraska)」を観た。日本では2014年公開。監督はアレクサンダー・ペイン、出演者はブルース・ダーン、ウィル・フォーテ、ジューン・スキッブらで、カンヌ国際映画祭でブルース・ダーンが男優賞を獲得

続きを読む

能面の表情
2016年12月13日06:36

 私たちが表情を読むのは顔の動きを通じてです。静止画では人の表情の微妙な陰影や細部は表現できません。笑い顔、泣き顔といった顔は表現できても、あざ笑う顔や忍び泣く顔はほとんど無理です。音楽の入った動画を静止すると音は消えますが、それに似て静止

続きを読む

 表情が表現するのは思考ではなく、感情だと思われてきた。だから、表情だけでは哲学も科学も表現できないが、人の喜びや悲しみはそれなりに表現できると信じられてきた。辞書風には表情(facial expression)は感情に応じて身体各部に表出される変化のこと

続きを読む

風を操る
2016年12月12日08:00

 久し振りに海王丸が有明の西埠頭に戻ってきた。いつ見てもその姿に眼を奪われ、飽きずに眺めてしまう。周りに人は僅か、誰憚ることなく「海の貴婦人」を終日見つめ続けることができる。風を操る名人といえば「風の谷のナウシカ」だが、帆船海王丸も風を操り

続きを読む

四季がなくなる
2016年12月11日07:25

 地球温暖化とやらで、日本の四季は次第に薄れ、二季に移行しているという。温帯から亜熱帯へと日本列島の気候がシフトし、これまで均等に分けられていた四つの季節が夏と冬の二つの季節に変わりつつあると聞く。むろん、夏と冬、あるいは雨期と乾期になるの

続きを読む

 苦労して手に入れた知識を整理していけば、最終的に理論にまとめ上げることができます。すると、「知識は物語的だ」というスローガンは、知識をまとめた理論がどのような仕方で物語になるかを示すことによって説明できます。そこで、様々な理論を思い浮かべ

続きを読む