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2019年11月12日07:35

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1ページで子供たちに何を一番伝えたいかと問われれば…


 それは「「考える」=「計算する」」ということ。その際、大切なのは自然言語(natural language)と人工言語(artificial language)に関する次のような事柄で、それらがわかれば、考えることがなぜ計算することなのかがわかります。

1言語と思考、知識、文化
 言語を操るのは人間だけと言われ、言語と思考、言語と科学や文化の間の密接な関係が明らかにされてきました。言語がなければ人間の知識は生まれなかったのです。

2自然言語と人工言語
 私たちが知っている自然言語は日本語ですが、日本語はインド・ヨーロッパ語族に属さず、他のどの言語からも独立した、孤立無援の言語です。それでも、日本語以外の言語で表現された内容を私たちは理解できます。もっぱら人工言語(最も有名なのがfirst-order language)を使うのはコンピューターで、AIの言語も人工言語です。むろん、人も人工言語を使うことができます。

3接続詞と演算子
 文と文を接続(結合)するのが接続詞(結合子(connective)、not, and, or, if then)、数のような項(term)と項を結合するのが演算子(operators、加減乗除)です。文を接続したり、分離したりすると文ができ、項を結合したり、分離したりすると項ができます。文と項は違うものですが、文の真偽(1と0)を項とする計算は接続された文の真偽と同じで、接続された文の真理値は、各文の真理値の計算の結果です。

4文法と論理は何が違うのか
 文法の規則と論理の規則は何が異なるかと言えば、その違いは文をつくる規則にあります。一つの文には一つの主語しかないのが文法の基本ですが、一つの文に複数の主語を認めるのが論理の基本です。この違いは極めて重要で、アリストテレスの論理学とフレーゲの論理学の違いとなっています。でも、思考する、推論する規則となれば、文法の規則はほとんど何もなく、もっぱら論理の規則となります。

5言語を使った推論と数学の証明は同じ
 言語を使って「考える、推理する、論証する、証明する」ことは、どれも似たようなことを主張しています。それは論理規則を操って「計算する、証明する」ことと同じです。

こうして、「自然言語を使って考える」ことは「人工言語を使って計算する」ことに翻訳できるのです。

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