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2019年09月17日05:43

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柿や林檎

 子供の頃はどの家にも柿の木があって、今頃は甘い柿や渋い柿の実がたくさん色づき始めていた。そのためか、栗の実とは違って、柿の実はわざわざ木から採って食べたいとは思わなかった。今では柿は立派な果物で、スーパーで売られているが、少なくても子供の私は柿を売り物と思ってはいなかった。一方、林檎の木は私の周りになく、私には最初から立派な商品だった。夏の青い林檎から始まり、国光や紅玉、旭や印度といった銘柄が懐かしい。
 今では私が子供の頃には味わえなかった林檎や柿の品種が簡単に手に入る。確かに美味しいと感じ、味わうのだが、富有にもふじにも懐かしさを感じることはないのである。今食べている柿や林檎だけでなく、野菜や果物、さらには食品全般について、それらが記憶に残る食べ物になるにはあと何年必要なのかわからないが、今の私には富有もふじも懐かしい味でないのは確かである。

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