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2019年01月16日22:23

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梅、雪、そして桜

 寒梅が咲き始めている。寒風の中の梅の花が嫌いな人はいないだろうが、雪と梅の花も見事な取り合わせではないだろうか。
 大島蓼太(りょうた)(1718〜1787)は江戸中期の信濃の俳人で、別号が雪中庵。江戸俳壇の実力者で、芭蕉への復帰を唱えた。
 「ともし火を見れば風あり夜の雪」は彼の傑作。雪が降り続き、一面に雪景色に変わった。夜更けて障子を開け、庭でも眺めたのだろうか。部屋の隅では、明け方まで灯をともす有明行灯がほの明るく、その灯が時折、ゆらりゆらり揺れ、その揺らめきに、かすかな風の気配を感じ取れる。
 梅と雪の句となれば、「寒梅や雪ひるがへる花の上」。雪国の信濃や妙高ならばこそ、雪がひるがえる梅の花が見られるのではないか。
 大島蓼太は知らなくても、次の一句は知る人が多い筈である。梅の次は桜だが、「世の中は三日見ぬ間に桜かな」。「見ぬ間に」が「見ぬ間の」と言い慣わされ、「三日見ぬ間の桜」といった今日にも通ずる名言を生んだのである。

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