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2018年01月22日06:47

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池の平「いもり池」のかいぼり

 テレビ東京の1月2日放送の『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦6』が正月早々のかいぼり番組。環境保全、外来生物駆除という名目で、市民参加の番組だった。とても健全で、娯楽番組とは一線を画した企画という印象を与えるものだった。
 かいぼりのターゲットは、住宅街にある横浜の池。「子供のお腹を食いちぎる凶悪カメ500匹を捕獲せよ!」という煽りのナレーションがスタート。公園は地元の子供たち2千人で溢れ、ポンプ13台で一気に水抜き。ナレーションは「覚悟しろ、アカミミ!」と吠える。ミシシッピーアカミミガメは危険外来種として、番組最凶のヒール役になっている。成程、外来種は生態系を破壊する敵なのだが、18年前に田んぼを潰して作った池は人工池。当初は生き物ゼロだった。里山の生態系が壊されたのではない。カメの次は巨大な外来コイが何十匹も捕獲される。いずれも人の仕業であるのは確かなのだが、生物多様性、外来生物、里山といった概念が空しく宙を舞うだけで、単なる池の掃除が正月番組になるという企画は的外れの空振りの筈なのだが…

フォト
(歌川広重「井の頭の池 弁財天の杜雪の景」名所雪月花)

 2014年の井の頭公園のかいぼりで、自転車が大量に出てきたのには誰もが驚いた。井の頭池で水を抜いて池底を天日干しし、水質浄化と外来魚の駆除をする「かいぼり」の水抜き作業が注目された。水を抜くのは、井の頭池の弁天池を除くボート池とお茶の水池の計約3万4000平方メートルで、神田川などに排水した。このかいぼりは開園100年に向けてその後も何回か行われ、平成30年以降は数年に1回の予定とのこと。

フォト
(いもり池)

 これら二例を参考にして池の平「いもり池」のかいぼりを考えたいものである。いもり池は今でも農業用水用の人工の池であり、国立公園内にある。池の平の景勝地になっていて、観光客が多い。水質の改善、外来植物、外来魚、湿地帯の植物等を考慮しながら、景観も維持しなければならない。環境省、妙高市、市民団体の緊密な協力が求められる。

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