絶世の美女

八千草薫が体調不良「やすらぎの刻」ヒロイン役降板
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長い人生の中で、僕はこれまで八千草薫ほどの美女を知らない。
　
初めて彼女を見たのは、小学校3年生の「宮本武蔵」だった。
　
武蔵役に三船敏郎、佐々木小次郎役に鶴田浩二、本位田又八に三国廉太郎、
　
お杉婆に浪花千恵子、朱実に岡田茉莉子、お通に八千草薫だった。
　
僕の子供心に、八千草薫は鮮烈な印象を刻印した。
　
「この世に、これほど美しい人がいるのか」という衝撃だった。
　
彼女の美しさは、後にデビューする沢口靖子でさえ顔色無い。
　
沢口靖子も八千草薫と同じ大阪出身で、府立泉陽高校。
　
　
大阪の天王寺高校に通い始めて、
　
彼女が姉妹校の夕陽丘女学校に通っていたことを知った。
　
その頃は河堀口（こぼれぐち）から乗車する彼女を見るために、
　
男子学生が鈴なりになっていたと言うが、無理もない。
　
充分それに値するほど絶世の美女だったのだから。