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2020年11月05日22:59

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OP PICTURES+ 続き

 テアトル新宿のOP PICTURES+で古澤健監督「たわわなときめき」を観る。19年の「たわわな気持ち 全部やっちゃおう」の続編で、話もつながっている。
 ヒロイン綾が、観客に向かって友人のカレンの話をするところから始まる。前作で彼氏のひいきの風俗嬢だったカレンと親友になっている。風俗嬢で自主映画監督と言うキャラクターが面白かったが、今回はカレンが話の中心となる。
 カレンの幼馴染で、映画監督の須藤が帰国。自主映画監督のカレンをメキシコに誘う。迷うカレンだが、現場で演出に口出しする須藤に、綾は嫌悪感を抱く。本人は無意識でも、結果的にカレンを支配するようで、前作で自己中心な彼氏に悩まされた綾だけが、須藤の正体を見抜いたのだろう。
 カレンは撮影現場の隣家に住む女性と知り合いになり、撮影に誘う。どうやら市会議員の愛人らしいのだが、本人が語る2人の関係が意外だ。
 カレンたちに絡む男は、決して悪い人間ではない。少なくとも前作の彼氏のようなひどい人物ではない。しかし須藤の「この現場には野心がない」の台詞は、雰囲気を悪くするばかり。他者を圧迫する男はダメなのだ。
 前作から綾のセフレとなった田中は、撮影現場を交渉し、女性を喜ばせ、いざとなったら戦い、レズビアンシーンが始まるとそっと姿を消す。これぞ今のいい男なのだろう。映画のラストを閉めるのも田中だ。「チャーック・ノリス」の場面は笑いが起きる。
 映画を撮影する映画は好きなのだが、映画で宇宙と繋がる至福、映画によって現実を越える奇跡は嬉しかった。車が空へ浮かび上がる場面は、アレックス・コックス監督「レポマン」を思い出したが、古澤監督はあの映画が好きなのだろうか。
 ただ、カレンは風俗嬢を辞めたのだろうか。資金をどうやって調達しているのか。綾もライターの仕事をする場面がない。映画も現場に4人しかいない。前作の撮影場面はもっと人がいた。
 そしてどんな映画を撮っているのかわからない。綾と田中のセックスを撮っていたが、AVか。前作にあった生活感や、現場の躍動感があれば、奇跡の場面がもっと感動しただろう。これが残念だ。
 撮影現場の家に見覚えがある。古澤監督の前作「怪談回春荘 こんな私に入居して」で主人公が住んでいたアパートではないか。2本撮りだろうか。
 
 
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