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2020年11月04日22:37

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OP PICTURES+

 テアトル新宿で開催の「OP PICTURES+フェス」。今年はレイトショーが多く、見逃した作品が多かったのが残念。
 「華と沼」。城定秀夫監督の新作。気持ち悪い言動で皆から嫌われている沼田課長。それを職場でこっそり盗撮している女子社員の一花。その後で映像を観ながらトイレでオナニーする。その時も「気持ち悪い」と恍惚とした表情でつぶやく。一花は「気持ち悪い物フェチ」なのだ。
 同じく城定監督、七海ななさん主演の「汗ばむ美乳妻 夫に背いた昼下がり」の匂いフェチ女を思い出すが、あのヒロインを遥かに超える。合コンでイケメンに言い寄られても興味ない様子。しかし目黒寄生虫館の話を嬉しそうに語り、韓国の蚕料理を楽し気に食べる様子、そして盗んだ沼田の万年筆に盗聴器を仕掛ける場面など、いっそかっこいい。
 部屋には「ヌマオ」と名付けたガマガエルを飼い、壁には「ピンクフラミンゴ」「怪奇奇形人間」「ソドムの市」などのポスターがある。
 イケメンとセックスする場面も、あくまで沼田の代わりであることが示される。徹底しているのだ。
 対する沼田役は城定組ヒーローの麻木貴仁さん。こちらは「悦楽交差点」の気持ち悪い男とは違った役作り。今どき「よっこい正一」「合点承知の助」などと言う人はいない。イメクラ店の場面では、風俗嬢役のしじみさんの受けの面白さもあって、気持ち悪いより笑ってしまう。ユーチューブの画面も同様で、ラップには感心した。リアルに気持ち悪い男でないのが楽しさにつながっている。
 一種幸福な関係なのだが、ユーチューブでの悪乗りがばれたことから、沼田は解雇。ここから関係が二転三転する。再会した2人が夜の街を歩く場面は移動撮影で描かれる。城定組の移動撮影は気持ちが高揚する場面だ。
 しかし2人の気持ちが最も高揚するのは、この後のカラミ場面。これはピンク映画として正しいだけでなく、感動的だ。この映画はR15版だが、カラミ場面はしっかりあり、このまま上野オークラで上映されても何の違和感もない。
 それでも一花は気持ち悪いものが好きなのであり、沼田が好きなのではない。2人はうまく行かないと思ったが、最後に含みを持たせるのがいい。城定監督の作品は、やはり面白いのだ。
 「アルプススタンドのはしの方」が評判となったためか、場内はほぼ満員。上映後拍手が起きる。楽しかった。上野オークラでもう1度観よう。
 
 
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