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2020年12月05日11:38

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【再開】【夜伽】ちょっぴりいけない社交ダンス(その4)

私は決して身体能力が高い方ではなく、学校の体育の時間に器械運動でアクロバティックなことが出来るとか、球技でポイントゲッターになれるとか、そういうタイプではなかったので 社交ダンスのように比較的穏やかに身体を動かして汗がかけるという世界に新鮮な魅力を感じていました。
なので勉強の時間を割いて、とまでは云えなかったのですが 時間を見つけてダンススタジオに足を運ぶようになりました。
勿論、会費を払って 少しだけでも上手に、心地よくなりたいと思っていました。

早見くんとは通う学校が別だったので、毎回「落ち合って」スタジオに通う ということは出来なくなっていて 都合よく言うと「現地集合」のような形で合流することになっていました。



勉強もしている、好きなテレビ番組の予約録画も済ませた…
指さし確認をしながら自宅を後にして いつものようにスタジオの扉を開けると…

あまり見たくない光景が視界に飛び込んできました…

早見くんと恵さんが身体を密着させて 楽しそうに踊っていたのです…

普段はレッスン中でもドレスを纏っている恵さんでしたが、そのときはレオタード姿…

恵さんは私よりもスタイルが良くて…
勿論ダンスレッスンの為とは頭では理解していたのですが、頬を赤らめ、上気した表情で早見くんと楽しそうに踊っている姿を目の当たりにして憧れと嫉妬の入り交じった感情に苛まれていました…

「やぁ、来たね ガールフレンドちゃん」
背後から先生の声がしました…
何度も足を運んでいて 会費を払っているにもかかわらず 先生はいつも私の事を「如月さん」「ハニーちゃん」とは呼ばずに「ガールフレンドちゃん」と 小馬鹿にしたように呼びかけてくるのでした。

子供扱いされていることに不満を感じている、そんな抗議の気持ちも込めて宮田先生を見つめようとしたら、それを知ってか知らずか
「青児は最近めきめき上達してきているね。ボクも教室が忙しくなるから いつまでも恵のパートナーでは居られないかも知れないんだ。だから青児をボクの後任にしてみようか、と思って ペアを組ませて見たんだけれども、思った以上に相性が良いみたいだ… 二人の間におとなの色気を感じるね。そうだろ、ガールフレンドちゃん?」

宮田先生の小馬鹿にしたような物言いに憤りを感じ、私はいつものようにTシャツにスパッツ、パレオ姿で練習を始めました。

早見くんとは違って まだ基礎に毛が生えた程度のステップしかできませんでしたが、恵さんに対する嫉妬と宮田先生に認められたいという一心で 必死にステップを覚えました…

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