『カメラを止めるな!』でメガヒットを飛ばした上田慎一郎監督の長編第2作、『スペシャルアクターズ』を見て来ました。
映画監督というのものは、たいてい2作目で苦労するもの。
長い目で見るのが正しいのかもしれませんが、今回の映画はちょっとキツい出来と言わざるを得ません。
【物語】
アルバイトで生計を立てている役者志望の和人(大沢数人)は、久しぶりに再会した弟の宏樹(河野宏紀)に誘われ、演じる何でも屋”スペシャルアクターズ”に入社する。試写会でのサクラや客を装ったクレーム調査などが主な仕事だったが、そこへ「うちの旅館を宗教団体の強引なサギから守ってほしい」との依頼が舞い込む。
やる気満々の弟・宏樹に対して、兄の和人は気乗りがしない。実は和人には、緊張しすぎると気絶するという悩みがあった。
…知っている役者が1人も出てこない映画というのは辛いものです。
同監督の前作『カメラを止めるな!』もそうでしたが、あの映画にはそれを補うだけの面白さがありました。初めてみる国の外国映画でも同じことで、別に面白ければ(あるいは感動できる要素が他にあれば)問題ありません。
今回の新作のキャッチコピーは、「この映画、予測不能。」。見る方は最初からどんでん返しを期待している訳で、確かにどんでん返しはあるものの、それは『スティング』のような快感でもなければ『セブン』のような不快感でもないので、肩透かしを食らうのは不可避です。
これが舞台劇かTV作品なのであれば納得できるのかもしれません。
1800円払って映画館で見る映画となると、話は違います。
華や見どころのある役者はほぼ皆無です。唯一、インチキ宗教の教祖を演じている俳優だけは、ちょっと面白かったのが救いです(演技というよりも顔が)。
★★。
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