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2019年05月24日18:38

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貞子より怖い人 『貞子』

中田秀夫監督がシリーズに復帰した映画『貞子』を見て来ました。

ハリウッドや韓国でリメイクされたり、3D版の新作が作られるなど、今だ人気のあるシリーズですが、今さらという感じがしないでもありません。


【物語】
精神科医の秋川(池田エライザ)は、記憶を喪失した少女(姫嶋ひめか)の治療を担当することになる。少女には超能力があり、母親(ともさかりえ)は、団地の自室に放火して焼身自殺を果たしていた。
一方、秋川の弟でユーチューバー(※)の和馬(清水尋也)は、動画を撮影するために、放火のあった団地に忍び込むが、やがて行方不明となる。


…どうもこのシリーズは、1作目にして頂点である『リング』(1998)を超えられていないようです。

あの1作目がホラー映画界のパイオニアである理由は、不条理な恐怖を徹底して描いた点と、貞子という恐怖のヒロインを生み出したという2点にあります。

シリーズもののホラー映画にはよくあることで、キャラクターが定番化・陳腐化してしまい、恐怖感が薄れていくというジレンマに陥ったのが残念なところ。1作目の監督復帰をもってしても、救えなかったようです。

『リング』のDNAを受け継いだような作品が、ハリウッドを中心に次々と生み出された結果、逆に本家であるこのシリーズが埋没していくのは皮肉な話でもあります。

そして一番困ったのが、劇中の貞子よりも怖い人間の登場。

佐藤仁美が演じる倉橋という女、あの1作目に登場する重要な人物で、21年前の「呪いのビデオ」事件でおかしくなり、精神科に通院しているという設定で登場します。その怖さは映画を見てもらわないと分かりません。結局のところ、一番怖いのはいつも人間です。

★★。
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