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2021年06月11日02:19

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俳優が監督すると、好みの俳優たちとのコラボを繰り返す? テイト・テイラー監督「マー −サイコパスの狂気の地下室−」(2019)。

はい、こういう映画には“良い子は手を出さないように”とご忠告申し上げます。テイト・テイラーという監督さんは「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」(2011)という秀作があり、その実力については大方の認めるところなのですが、その後「ガール・オン・ザ・トレイン」(2016)があり、最近では「AVA/エヴァ」(2020)という“辺境の映画館でしか上映されない映画”があります(笑)。

僕は「AVA/エヴァ」が気に入ったので、この「マー −サイコパスの狂気の地下室−」にまで手を出してしまいました。僕はこの出来心を恥じるつもりはありません。だって「AVA/エヴァ」でコリン・ファレルの娘を演じていたダイアナ・シルバース嬢が主役なんだもん。いや正しい主役はオクタヴィア・スペンサーに決まってますがな。我田引水ですねん。

もともとは白人のサイコパスが主人公のホラーだったようですが、脚本を読んだテイト・テイラーが「ヘルプ」でオスカーを取った(取らせた?)オクタヴィア・スペンサーに読ませたところ興味を持ったので映画化したようです。そりゃサイコパスを白人だけが演じるのは“人種偏見”だという考え方もありうるわな。知らんけど(この場合この言葉の意味は=興味ない、です)。

ということで、高校生の娘(ダイアナ・シルバース、写真3)を連れたシングル・マザー(ジュリエット・ルイス)が故郷の町に舞い戻ってくるところから始まります。田舎町と言う割には、高校生の同級生たちがほとんど出会うこともない関係性らしい。←こういうご都合主義がダメな方は手を出さないでください。そして本気でサイコパスのホラーが見たい人も、手を出さないほうが賢明です。

僕は、高校生の娘を連れたジュリエット・ルイスが50代半ばに見えて驚愕でした。実際の撮影時には40代半ばです。ま、シングル・マザーとして苦労したんやということで納得しましょ。納得できない方は、この作品に手を出さないほうが賢明です。←なんでここまで、この映画を弁護するのかですって? 僕はテイト・テイラーがご贔屓だからです。ああ、贔屓の引き倒しかもしれんけど、それでええんです。←こんな居直りが我慢ならんという方も、この映画を避けたほうがいいと思います。

それだけ“反対派”を遠ざけたとしても、けっして見て満足できる映画ではありません。まして高校生たちがみんな大人に見えるから、酒が買えないってどうよ、みたいな部分が大きい。そんなん、気にする人はこの映画見たらあかん。マー(オクタビア・スペンサー)の雇い主である獣医さんがアリソン・ジャネイで、ジュリエット・ルイスと高校で張り合っていたイケイケ姐ちゃんがミッシー・パイルだということに狂喜する人だけ、この映画を楽しみましょう。ミッシー・パイルとジュリエット・ルイスは、ほぼ同い年ですし。

しかしテイト・テイラーには正直なところ、もう少し作品を選んでほしいとは思います。自ら警官役て登場したりして楽しんでいるようですが、そんなことしてたら「ヘルプ」の御威光がたちまち雲散霧消してしまいまっせ。←と苦言を呈するのはカッコ付けです。どんな映画を作ろうと、日本公開される限り僕は見捨てへんからね。

ということで、こんな映画を喜んでいる僕は、そのため何人か友人を無くしているだろうなと、心寂しく日記を書き終えるのでした。それでもええんや。おしゃべりな女学生の唇を針と糸で縫い合わせるという暴挙だけでも映像化してくれたんやから。もちろんその女学生はダイアナ・シルバースではありません。我らが“姫”にそんなことしたら、テイト・テイラーであっても絶縁じゃ。
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