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2021年05月10日04:46

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テーマの重さに惑わされ、痛快さを無視した潜入捜査刑事ドラマ。カリン・クサマ監督「ストレイ・ドッグ」(2018)。

ストレイ・ドッグという言葉は“野良犬”をさす英語ですが、この映画の原題は「Destroyer」=破壊者です。むしろ“ぶち壊し屋”とするべきか。50歳になっても美しい肢体を披露してくださるキッドマン姐さんが主役ということで見ました。カリン・クサマ監督作はイマイチな映画ばかりと思いつつ、“ゴールデングローブ賞候補”となった姐さんに期待してしまったのです。

物語は、かつてFBIの潜入捜査を体験した女刑事エリン・ベル(ニコール・キッドマン)が主人公。娘が反抗期でいろいろ疲れている中、殺人事件の現場にへろへろの状態で出かけ、死体を見るなり“犯人を知っている”と言い残して、現場を後にします。こういう“姑息な”展開に興味を惹かれた方、お悔やみ申し上げます。そこからくどくどと展開する娘とのいさかいと、物語の流れを分断する回想シーンの挿入で、“30分ルール”を適用するべきでした。

何がダメかと言って、せっかくのキッドマン姐さんが美しく感じられない。美しさという観点なら2年後に作った「ザ・プロム」のほうがずっと艶やかなのですから、女優さんが演技に打ち込んだ作品というものには眉に唾つけてかかりましょうね。プロ野球で言えば、阪神の「さとうて」にホームランを期待していたら、ホームランの5倍ある三振の姿だけを見せられたという感じです。

ということで「ジェニファーズ・ボディ」のミーガン・フォックスとアマンダ・セイフライドの格闘技的快感など求むべきでない映画でした。いっそのことネタバレしてしまって、未見の方々にげんなりさせてしまおうかと思いましたが、それはいくらなんでも一般に公開する“書き物”として許される行為ではないから我慢します。

「ジェニファーズ・ボディ」には、女学生がもっともらしい理屈を述べて“wikiに書いてある”と正当化(?)したセンスだけ覚えていたため、最近のwikiはまずまず信じるに足るようになってきたと認識しているから、好意的になってしまいました。だがカリン・クサマにはそのような進歩が見られなかったということ。名前から日系かと親しみを寄せていたらエラい目に遭いましたわ。デボン青木は、まだ信頼してるで(関係ないけど)。

憂さ晴らしにおバカ映画を再見しようとしたけど、いずれも寝落ち。おまけにヤクルトが巨人に勝利をプレゼントしやがった。とりあえず阪神が勝ったという事実だけで満足し、一向に治まらないコロナ騒動に知らんぷりして、7時間熟睡できました。そんな程度で満足してたら、地球環境の破壊に反論なんか唱えられるわけない。次から心を入れ替えてがんばります。って、“次がないんだよ”という鈴木亜久里の言葉(1994年の話)がエコーのように響き渡るのでした。
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