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2021年03月16日05:49

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“確認のために再見する”という行為では、やはり“映画を楽しめない”と痛感しました。フェデリコ・フェリーニ監督「甘い生活」(1960)。

FBの友人が“フェリーニ作品をあまり見ていない”と言うもので、“ヌーベルバーグ直前のヨーロッパ映画界を牽引した監督を知らないのは勉強不足”と決めつけてしまったのですが、その彼が僕と会ったその足で文芸坐へ駆けつけて「甘い生活」を見たそうです。そして面白かった!と書き込んでいました。けしかけた責任上、ほとんど記憶にないこの3時間近い作品を見直さなくてはいけない(苦笑)。

ということでHDDに溜めてあったNHKバージョンをハイビジョンで見ました。やはり冒頭、ヘリコプターに吊り下げられたキリスト像を運搬するシーンは面白い。しかし48インチのテレビの上下に黒が入ったレターボックスの画面だと、スクリーンの迫力には遠く及ばないわけです。あの日、友人が誘ってくれていたら一緒に見に行ったのに!

つまり僕はこの「甘い生活」をビデオでしか見ていないわけです。何度も書いたように、中学生までの僕は父親が許した映画しか見ていない。ぼちぼち昼食代を倹約して土曜日の午後に映画館へ忍び込む(金は払ったよ)行為を初めていたわけですが、「甘い生活」には手が出ませんでした。っていうか、奈良でいつ(そしてどの映画館で)公開した?

そんな屈折した感情で見始めたので、当時お気に入りだった(今は名前すら忘れかけていた)イボンヌ・フルノーがマルチェロの婚約者として登場しても、その美貌に酔うどころかウザい女としか思わない。アヌーク・エイメはいい感じだけど、もっとおばさんになってからの映画の印象が強すぎて乗り込めません。「81/2」のカルディナーレのような位置には無理がありました。

そして友人はマガリ・ノエルにぞっこんだったようですが、僕としてはそこまでいきません。やはり可憐な少女のバレリア・キアンゴッティーニ(チャンゴッティーニ?)に目が行ってしまいます(僕より2歳年上だけどね)。マルチェロのパパがいい役者かどうかより、やはり3月のまだ寒い時期にトレビの泉に4時間浸かって頑張ったアニタ・エクバーグでしょ。

マルチェロ・マストロヤンニは、下半身をウェットスーツで武装し、酒を飲んで撮影に臨んだそうですが、それでも寒くて震えたらしい。エクバーグさんは豊満な皮下脂肪が役に立ったのでしょうか。あまりのボリュームに引いてしまいますけどね。←「ボッカチオ70」という作品もあったでよう。

とはいえ、直近に見た「カビリアの夜」では舞台のような一幕二幕という几帳面な構成が少し窮屈だったわけで(その几帳面さが功を奏したけど)、この「甘い生活」は3時間弱をぐいぐいと引っ張りきります。そんな制作から60年後の“冷静な評価”なんか、誰かに300円で売ってしまえ、と思うわけですが、「イタリア式離婚狂想曲」で一家こぞって映画館へ駆けつけるという熱狂ぶりは、今回僕の胸には起こらなかったわけです。←このマルチェロは居残って浮気するんだけどね。

なおオールシネマオンラインに“上映時間185分”とありますが、これは175分の間違いでしょう(NHK版の実尺で確認)。あのページは便利だから利用しますが、細部については信用しないほうがいい。imdbと食い違いがあれば、僕はimdbのデータを信用することにしています。たとえば制作年度が1959年であっても、本国での公開が1960年なら公開年度を重視したい。←何年もお蔵入りした作品なら、併記するのが正しいと思うので。

シアタールームでじっくり再見しようかな。誰かつきあう人いませんか?
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