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2020年04月10日12:27

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手馴れた職人監督だと思っていたのに、こんな駄作も作るのね。マーク・フォースター監督「かごの中の瞳」(2016)。

僕はかつてマーク・フォスター監督の「ネバーランド」を見たとき、いわゆる一般観客に対して巧みに“おもねる”術に長けていると感じました。だから、いずれアカデミー賞を取る監督だと評したこともあります。それが「慰めの報酬」という007シリーズ中でもサイテー(個人の評価ですが同意見は多いと信じます)の映画を世に出し、このあいだは「プーと大人になった僕」でした。

そもそも今回の邦題はなんですねん? モーニング娘。のなんたらが警察に捕まった話かと思うやないの。原題は「あなたしか見えない」ですね。なんか歌の題みたいや。交通事故の後遺症で目が見えなくなった女性ジーナ(ブレイク・ライブリー)が主人公。カメラは彼女の主観そのもののように、やたら振り回されます。疲れるのなんの。

そんな展開が30分続いたころで僕のルールどおり止めればよかったんですが、先日ブレイク・ライブリーがアナ・ケンドリックを振り回す「シンプル・フェイバー」を見たばかりだったこともあり、どこまで振り回されるのか確認しようと全部見てしまいました。あっちのほうがまだマシです。こっちは娯楽映画として成立していない。

なにしろマーク・フォスター監督ですから、内容なんか期待できません。世の中にあふれているクリシェを、さらっと見せておしまいでいい。それが職人監督という者の“本質”だと思うわけです。にもかかわらず、この終盤はなんじゃ。1時間以上使っておいて、こんな展開で“どんでん返し”だとするつもりかい。

と思っていたら、さらにラストでは“はい、結末についてはお好きなようにお考えください”と終わってしまう。バカも休み休みイェ〜イですわ。あきれてしまってものも言えん。←だから書いてます。←そんな程度の冗談ですわ。

何が不満かというと、とにかくカメラがブレイク・ライブリーに密着しすぎ。こちらはライブリー嬢のお姿を拝めればまだ許そうとしていたんです。でも密着したカメラが細かいカットでモンタージュされる。それが目の不自由な人の現実だって? 観客がそんにな安っぽいVR画像を金払って見ると思っているなら、あんさんもう監督廃業して故郷へ帰りなはれ。←ドイツのババリア地方の方も、戻って来られたらかなわんやろ。

imdbにはこの映画のジャンル説明として、ドラマ、ミステリー、ロマンスだとしています。その文言どおり、どっちつかず、虻蜂取らず、二兎を(三兎か)追うもの一兎をも得ずの駄作でした。ライブリー嬢は、この映画に不満があったから、アナ・ケンドリックを同じ目に遭わせようと「シンプル・フェイバー」に出たのかも。←嘘やで〜。
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