mixiユーザー(id:6327611)

2020年04月04日06:00

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人様にお勧めするほどの映画ではありませんが、さほど時間の無駄にはならないと思いました。キャサリン・ハードウィック監督「ミス・リベンジ」(2019)。

原題は「Miss Bala」で、“ミス・弾丸”という意味だそうです。拳銃の発射ミスじゃなくてよかった。この原題はスペイン語(2011年のメキシコ映画のリメイク)だそうで、ハリウッドで仕事を持っているメイクアップ・アーティストが、美人コンテストに出る親友を応援にティファナへ行くという話です。そしたらギャング団の騒ぎに巻き込まれてしまうという展開。

主役のジーナ・ロドリゲスは知らないし、メキシコ系の男優なんか皆目分からないのですが、監督のキャサリン・ハードウィックは知っていたから録画して見ました。トニ・コレットとドリュー・バリモアの「マイ・ベスト・フレンド」が気にかかっていたから。

グロリア(ジーナ・ロドリゲス)と親友スズ(クリスティーナ・ロドロ)が、コンテスト前日のパーティーに出るのですが、ギャングたちが襲撃した混乱で生き別れになります。グロリアは目撃者として警察に行こうとするとギャング団にさらわれ、たまたまボスに気に入られて生かされ続けます。でも、題名のようにはなかなか活躍しません。

そんな中途半端な展開なのに何がよかったのかというと、グロリアがギャングの手先にされて車を運転する場面がちょっとよかった。「ボーダーライン」とかで、テイラー・シェリダンがサイン代わりにしている車列を組んだSUVの動きを思わせたわけです。

そしてグロリアはDEAに逮捕されてスパイになれと言われるのですが、DEAは彼女を盾にしたボスを平気で銃撃する。それをグロリアは見捨てず、負傷したボスを助けて物陰へ逃げるのです(写真2)。このときの二人の感情が僕にはよかった。しょーもないメロドラマと言われたらそのとおりなんですが、僕はこんな映画でこの情感を期待していなかったから○でした。

さらに、ギャングにつかまって料理人にされているイライザ(アイスリン・デルベス、写真3)が僕好みなんです。彼女が見られたからアイ・キャンデーとしてはもう十分。それが物語の結末に作用してくるから、多少の無理やりな展開があっても文句はありませんでした。知ってる男優がアンソニー・マッキーだけだったけど、女優を見たい僕には問題なしです。

ま、見ても人生の足しになる映画ではありません。真夏に出歩いてうんざりしているときに、たまたまかき氷を売っているベンダーに出遭ったという感じかな。人口甘味料たっぷりのシロップですから、口の肥えた映画ファンには向きません。でも、こういうB級食材もジャンクフードも、このごろはそれなりに美味しいのです。

ということで、他に何も見るもんがないというときに不承不承手を出すとしたら、それなりには楽しめると思いますよ。ありきたりな物語や展開も、ちょっとした場面でひきつけられたら、その映画は楽しむことができるということ。御用とお急ぎではない方、お試しください。
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