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2020年02月20日05:45

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目黒川荏原調節池を見学してきました。

僕は目黒川のすぐそばにあるマンションに住んでいます。台風やゲリラ豪雨などの場合、川の水位が上がり警報が鳴り響く場所で、僕の部屋は1階ですから川の氾濫が心配です。僕の家より下流の五反田駅かいわいでは、平成元年の8月にかなりな規模で浸水しました。47.5ヘクタール、853棟が被害に遭ったそうです。

それを受けて東京都では、平成3年から荏原青果市場跡地に巨大な調節池を作りました。地下4階まであり、20万立方メートルの水を溜めることができます。話には聞いていましたが、どのような調整池なのか知らなかったので、夕陽町会の呼びかけに応じて見学してきました。

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目黒駅から、東急目黒線に沿って目黒川の方へ降りていくと、大崎第一地域センターがあります。ここが以前荏原市場だったそうで、現在は都営住宅、品川区民住宅、高齢者等複合施設となっています。その地下にある基礎部分の鉄筋コンクリートの柱がある部分が、4層になっていて調節池だということでした。

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施工は平成3年に始まりましたが完成は平成14年10月。でも1層から下へと作っていったので、平成9年には1層を供用し、平成13年9月には4層全部が供用可能となったらしい。
見学は1層だけですが、それでも取水口から8メートルありました。外からの写真ではその規模がまず分かりません。

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参考までに内部からの写真を紹介します。

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僕が撮影したため見にくいですが、階段に黄色や赤の線が引かれています。一番下の黄色が海抜0メートルだと説明を受けました。←段数では下から4段目。
階段ですから傾斜がついています。階段だからではなく、水が垂直に落ちて床に損害を与えないための工夫だそうです。床にもブロックが築かれ、水勢を弱める工夫がありました。

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この1層への入り口が、潜水艦のハッチのような構造で、映画に出ているみたいなコーフンを感じました(笑)。一方で完成して15年程度なのに、やはり経年劣化があるらしい。ごみ処理工場を25年で建て替えるのもやむなしなのかと思いました。ま、生活を支える施設に対しての予算は、ケチらずに使っていただきたいとは思います。

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都では調節池によって、毎時50ミリの豪雨が数時間続いても氾濫しないようにと設計しており、さらにそれを75ミリにまで高めているようです。しかし昨年秋の台風15号と19号のとき、あるいはゲリラ豪雨では、毎時100ミリという考えられない雨量が現出しています。それに対して心配なので質問したところ、環七の地下水路などを連結することで、局地的な増水をカバーするシステムを構築中だそうです。たしかに19号のときに荏原調整池は2500立方メートルしか取水していなかったらしい。

中目黒の近くには船入場調整池があり、こちらは55,000立方メートル取水可能だそうです。この2つの調整池があれば、まず目黒川は安心でしょう。もっとも、東日本大震災時のように津波が東京湾を襲ったら、とても調整池では足りませんけど。
ま、台風などによる増水に対しては、平成16年10月に16万9000立方メートルまで取水した記録が最高でした。そのとき船入場調整池には1/3程度の取水だったので、まだ余裕があったと言えるようです。←調整池の位置などで、取水量は大きく変わるらしい。

ということで、実に有意義な社会見学でした。お世話してくださった夕陽町会には御礼申し上げます。
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