mixiユーザー(id:6327611)

2019年11月23日05:11

229 view

3時間29分を一気に見ることはできたけど、その長さ、要らんでしょと思う。マーティン・スコセッシ監督「アイリッシュマン」(2019)。

この映画がNETFLIXで配信されるから、そろそろ再入会(って前回は無料期間だけだけど)してもいいかなと思いました。そしたら株主招待券が使える映画館で上映してくれたので駆けつけたしだい。「ROMA」はNETFLIXが先だったから、劇場で再見する気はしなかったけど、劇場が先ならやはりスクリーンで見なくちゃ。

でも3時間29分、休憩なしというのは辛いな。同時に、我慢させて見せてしまうのもすごいなとは思います。いちおう事前にトイレには行きましたけど。←などと、身体的な心配が先に立つ年齢なもので、それが映画に対する評価と関係してくると、ちょっとまずいとは思います。しかし今年は、映画内の主人公の造形が倫理的に許せないとか、個人的な、そして余計な判断が前面に出てくるので困ります。

たとえばスコセッシの「グッドフェローズ」におけるレイ・リオッタの人間像は、自分はマフィアで甘い汁を吸っていたくせに“証人保護システム”で罪を償うことなく生き延びるわけです。それって、いいのかとは思いました。今回の主人公フランク・シーラン(ロバート・デ・ニーロ)は、置かれた環境の中で仁義を貫きます。だからって、それが正義とは思えない。

しかしながら、フランクは娘の愛を失う。この娘ペギーがよかった。幼いころのルーシー・ガリナの将来が楽しみですなのですが、大きくなってからを演じているのが誰か気づきませんでした。なんとアンナ・パキンではありませんか。オスカーを受けた「ピアノ・レッスン」が26年前。今では37歳です。「マーガレット」でさえ8年前か。光陰矢のごとしですな。

メインタイトルが出ているときに、大きな文字で“I, heard, you paint, houses”と出てきます。だからこれが原題かと思いました。そしたらフランクの仕事のことでしたね。そんな雰囲気がとてもいい映画ですが、なにしろ209分は長い。出演者たちは、途中でタバコを吸うために何度も休憩するんだから、観客もそのたびにトイレに行かせろよ、と思ってしまいます。だからNETFLIXで見ろ、ってか?

とりあえず、劇場で見ることができて幸せでした。暗闇の中でフィクションの世界に入り込み、自分の人生に思いを巡らせる、そういう意味では手ごたえがあります。例によって挿入歌がタイムマシンの燃料となる。僕にとっては、“グリスビーのブルース”であり“アルディラ”がそれなのです。同感だと思う人は、すぐにお近くの劇場へ駆けつけてください。結構客がいたけど、「ジョーカー」ほどじゃないから、近いうちに終わるよ。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年11月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930