mixiユーザー(id:62927979)

2020年05月09日10:52

126 view

白色矮星のハビタブル惑星を考える(1)

 この話題は宇宙コミュニティの太陽系外惑星トピックで教えてもらったものである。
 ソースは以下の記事だ。

新型宇宙望遠鏡は、地球外生命体の痕跡を発見できるかもしれない
2020-05-03
https://sorae.info/astronomy/20200503-habitable-zone.html

「白色矮星の周囲にハビタブル惑星があった場合に、発見できるかどうか」を研究したという記事である。
 これはSFファンとしては捨て置けないネタである。
 まず、記事にあった「白色矮星のハビタブルゾーンは白色矮星のすぐ近くに位置する」を確かめてみることにした。
(長すぎるので注釈的な話題はコメント欄に移した)

 順序として、白色矮星のハビタブルゾーンを考えるのに先だち、まず一般的な地球の放射平衡温度の計算を復習するところから始める。
S0=太陽定数
A=地球のアルベド
re=地球の半径
IE=地球の放射強度
とすると、
地球に対する太陽放射の入射と地球表面からの熱放射が等しいとおくことで、
フォト

となる。左辺が入射、右辺が放射を表している。
ここでIEを黒体放射とすれば、地球の表面温度Teは
(正しくは放射平衡温度。以下平衡温度と略:★1)
フォト

となる。したがって、(1)に(2)を代入した
フォト

を整理して、
フォト

と求まる。

 ここまでは小倉義光『一般気象学』P114に基づいていて、結果は信頼してよい。
 しかしこの先は個人的な考察であり、信頼性は一気に下がることになるのでそのつもりで。

 さて、式(3)を元にハビタブルゾーンを求めるには、太陽定数を太陽からの距離の変数として扱う必要がある。以下が第二段階だ。
 問題を単純化して右辺のAを定数とすれば、
フォト

と考えることができる。
(本当は、地球のアルベドは雲の量に大きく左右されるので、太陽定数が変わればアルベドも変化するのが自然である。実際に系外惑星のハビタビリティーを研究する際はそういう扱い方をしているはずだ。しかしここでは思い切って単純化して考える。要するに、いつものフェルミ推定だ)

 そして距離による太陽放射の強度の変化は逆二乗則から、
フォト

となる。ここで、
Sd=太陽からの距離dにおける太陽放射強度
である。(★2)
式(3)のS0をSdに置き換えると、
フォト

となるから、軌道半径dにおける惑星の平衡温度Tdは
フォト

と表すことができる。
 これをさらに単純化して、地球の平衡温度に対する比として表現してみる。
式(4)から変数だけを取り出すと、
フォト

となるから、結局
フォト

となる。
 すなわち、惑星の平衡温度は、他の要素を地球と同じ条件にした場合、軌道半径の平方根に反比例することになる。
 ただし、既に注意したとおり、アルベドを定数として扱うのは、本当はかなり怪しい議論である。だからこの結果は大体の目安と考えるのがせいぜいで、それ以上の信頼性はない。
 実際の太陽系と(5)の結果を比較すると以下の通りになる。(他の値は『一般気象学』P115による)

   アルベド  軌道半径 (5)の結果 平衡温度(K) 表面温度(K)
金星  0.78    0.72   300    224     735
地球  0.30    1.00   255    255     288
火星  0.16    1.52   207    216     230
木星  0.73    5.20   111    88      130

 金星は実際の平衡温度に対して1.34倍、木星では1.26倍の違いが出ている。
 火星だけはかなりいい線をいっているが、これはアルベドが小さいから、つまり温室効果の影響が小さいせいだろうか。(5)式でアルベドが距離によらず一定ということは、すなわち大気の影響がないとして考えていることになる。大気の薄い火星では、比較的それに近い結果になるわけかな……。(★3)

 アルベドの変化による影響が大きいということは、月のように大気のない天体を考える場合なら、式(5)の考え方でも問題はないはずである。しかし一般的なハビタブル惑星には大気があるわけだから(★4)、本来ならハビタブルゾーンの考察には使うべきでない考え方だろう。
 しかし上の表では、結果は一応桁の範囲に収まっている。ということは桁精度の計算、すなわちフェルミ推定としてなら、式(5)程度の考え方でも一応は使えるだろう。(★5)

 ともかく今回は問題を自分に考えられる程度に単純化すると割り切って、さらに先へ進むことにする。

 式(5)からハビタブルゾーンの大体の幅を考えてみよう。
 ハビタブルゾーンは惑星表面で水が液体になる範囲だから、表面温度は外縁で0℃、内縁で100℃になる。
 ただし(5)式は放射平衡温度に対して与えられているので、表面温度から平衡温度に数値を置き換える必要がある。地球の表面温度は平均約290Kで、平衡温度255Kの1.14倍となっている。ここから、ハビタブルゾーン内惑星の平衡温度は表面温度の1/1.14=0.88倍になると考えて、外縁273×0.88=240K、内縁373×0.88=328Kとする。
 これは地球の平衡温度255Kを1として、0.94<1<1.29の範囲になっている。ここから、
ハビタブルゾーン外縁の軌道半径
フォト

ハビタブルゾーン内縁の軌道半径
フォト

となる。

 以上により、式(5)から太陽系のハビタブルゾーンを求めると、0.60AU〜1.13AUの範囲になるという結果が出た。

 この結果はどの程度実際に近いかというと、残念ながらあまり近くない。上の表を見ると金星の軌道半径は約0.7AUで、今求めたハビタブルゾーンの内部にあるが、実際の表面温度は400℃を超えている。また火星の軌道半径は1.52AUでハビタブルゾーン外縁より外側にあるが、過去の火星には液体の水が存在できた時期があったと考えられている。
 そういうわけで、式(5)による(大気の効果を無視した)計算は太陽系内でもよく当てはまってはいない。

 一応学問的なハビタブルゾーンの研究結果も示しておこう。太陽のまわりのハビタブルゾーンは、アルベドを地球と同じ0.3に固定し、内側境界で暴走温室効果、外側境界で全球凍結になるという条件を課すと、0.9AU<1.9AUになるという見積もりが得られている(朝倉書店『系外惑星の事典』P118)。これだと金星はハビタブルゾーンから外れ、火星は含まれて、実際に近い結果になる。しかしこの計算ではアルベドを一定としているので、やはり大気の効果を十分に考慮しているとはいえないと思う。(★6)

 ともあれ、温室効果を考えた計算は将来の課題として、さらに先へ進むことにする。


 ここまで考えて、ようやくsoraeの記事にある白色矮星のハビタブルゾーンを考える準備ができた。
 ただし、既に分かったとおりハビタブルゾーンの幅を適切に評価する能力がないので、とりあえずは地球と同じ環境になる放射強度についてだけ考えることにする。つまり幅のあるゾーンではなく一本の軌道だけを考えるわけだ。このように限定すれば、一応は曖昧さの少ない議論ができるだろう。
 記事には「白色矮星のハビタブルゾーンは白色矮星のすぐ近くに位置します」とあるのだが、これは主系列星のハビタブルゾーンとどう違ってくるのだろうか。

 そこでまず、普通の恒星と白色矮星では、放射強度はどう違うのかを考える。
 白色矮星の実例として、シリウスBを見てみよう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/シリウス
では、シリウスBは0.0084太陽半径、表面温度25200Kと出ている。質量は0.98太陽質量で、要するに太陽とほとんど同じだ。
 とりあえずは、この値を使って計算することにする。
 つまり代表的な白色矮星の半径を太陽の約1/100とする。
 また、太陽の表面温度が約5800Kなので、表面温度は太陽の約4.3倍である。
 ここから放射強度を計算してみる。シリウスBの黒体放射の単位表面積あたり強度は太陽の4.3^4≒342倍になる。だいたい340倍として計算してみよう。

 太陽の単位表面積あたりの放射強度をF、太陽半径をRとすれば、全放射強度は4πR^2F となる。惑星が受ける太陽放射Sは、これを公転軌道半径dで受け止めるわけだから、
フォト

となる。これを式(6)とする。
フォト

式(6)でdを1天文単位にすれば太陽定数S0が得られるわけだ。(★7)

 今度はいよいよ白色矮星について考えてみる。
 シリウスBの半径と表面からの単位面積あたり放射強度を
フォト

とおいて(6)に代入すれば、
フォト

となる。したがって、「シリウスBの太陽定数」と普通の太陽定数の関係は、
フォト

となる。つまりシリウスBの光度は太陽の1/30程度である。

 ここまでの結果を使えば、白色矮星の周囲で、地球と同じ環境になる軌道半径が求められる。
 1AUの距離で惑星が受ける放射が地球の1/30なのだから、ハビタブルにするには放射強度を30倍にすればよい。その場合の半径は、
フォト

となる。したがって、もしシリウスBの周囲にハビタブル惑星があったとしたら、公転軌道半径は約0.18天文単位=2700万劼砲覆襦
 水星の公転半径は平均0.39AU=5791万劼世ら、シリウスBを周回するハビタブル惑星は、水星の半分以下の半径で公転していることになる。シリウスBの質量は太陽とほとんど同じだから公転周期はケプラーの第三法則をそのまま使えばよい。
 すなわち p=√(a^3)により、公転周期は0.184^(3/2)=0.08年となる。または、約29日だ。


 これで一応の定量的な結果が得られた。しかしsoraeの記事では表面温度が太陽程度になるまで冷えた白色矮星のハビタブルゾーンを考えているので、その場合について改めて考える必要がある。
 当然、ハビタブル惑星の軌道半径はさらに小さくなるに違いないが、白色矮星の表面温度と半径の関係が分からない。半径が分からないと放射エネルギーの総量が分からず、惑星が受けるエネルギーも見積もることができない。
 ではどう考えたらいいか。普通の星は温度が下がると収縮するが、縮退圧で支えられた白色矮星は冷えても縮まないと考えられている。ただし、星の外層は圧力がかからないから縮退していないはずであり、やはり冷却にともなって収縮するに違いない。問題は縮退部分の比率が全体のどのくらいになるかだが、これが分からない。
 白色矮星内部構造の理論モデルを解説したテキストがほしいところだが、そんなレベルの資料を読みこなす力はないし、資料がどこにあるのかも知らない。……手持ちの本でやや専門的なものだと、斉尾英行『星の進化』(培風館1992年)と『シリーズ天文学7 恒星』(日本評論社2009年)に白色矮星の章がある(後者の章の筆者も斉尾氏である)。今はこれらを手掛かりにするしかない。

「縮退した電子ガスの圧力で支えられた白色矮星の内部は、電子による熱伝導の効率が非常に良いので、ほとんど等温の状態に保たれている。一方、電子の縮退の弱い外層では熱伝導の効率が悪く、エネルギーは放射、または対流で運ばれる。この様子は、熱い金属の球を薄い毛布でおおって保温をしているのと同様で、白色矮星の中心核は薄い外層の保温効果を受けつつ、ゆっくりと冷えながら暗くなってゆく。
 縮退した電子ガスの圧力は温度に依存しないので、冷えていく過程で中心核の半径はほとんど変わらない。しかし、電子の縮退の弱い外層は、流すエネルギーが少なくなるにつれ、即ち星が暗くなるにつれて、幾何学的に薄くなるので、(白色矮星が明るい時代には、)星の半径は縮んでいく。(図1に表される半径に近づいていく)」(『星の進化』P137-138)
フォト

(『星の進化』の図がやや見づらかったので『恒星』P192の図4.14を使った。筆者が同じなので基本的には同じ図である。以下の図2も同様)
 この説明は予想通りだが、グラフを見ると、太陽半径の0.01倍のときに質量は0.7倍くらいになっている。(マグネシウム層のところでそうなっている)(★8)
 引用した説明からすると、図1は観測値ではなく理論的に求めた関係を表しているらしい。
 白色矮星が冷えていくと縮退していない外層が縮んで薄くなり、全体が縮退物質の半径に近づいていくわけだ。したがって図1のグラフが当てはまるのは冷え切った白色矮星ということになる。
 一方、白色矮星の「観測的に得られた質量の平均は〜0.6」(太陽質量)とある(『星の進化』P135) 。
フォト

 さらに図2(『恒星』P194の図4.15)には白色矮星の明るさと個数の関係が示されており、「暗くなるほど数が増えていくが、明るさが太陽の一万分の一のところで数が急に減っていく」(『星の進化』P138)。この説明は『星の進化』ではよく分からなかったが、『恒星』P195には、0.6太陽質量について、この太陽の1万分の1という明るさまで冷却するのに要する時間を計算すると約100億年という値が得られると出ていた。
 つまりこれは、白色矮星が冷える限界の明るさを示すのではなく、最も古い白色矮星でも100億年前に生まれていることを示している。つまりそれ以下に冷えるだけの時間がまだ経過していないだけのことであり、同時に銀河系の年齢が約100億年であるという意味になる(『星の進化』では「約90億年」となっている)。
 これと暗い白色矮星ほど数が多く、かつ観測された平均質量が0.6太陽質量程度という事を合わせると、現時点で最も暗くなった白色矮星の質量は0.6太陽質量に近いという事実が予想される。
(質量が大きい星ほど速く進化するので、明るい恒星ほど年齢が若い。したがって白色矮星の質量が大きければ、それだけ年齢が若く、比較的近い過去に進化したことになる。だから質量が大きな白色矮星ほど高温であるように観測されるわけだろう)
 問題はこの時の白色矮星の表面温度がどうなっているかだが、『星の進化』にも『恒星』にも、それが載っていない。しかしsoraeの記事には、
「平均的な白色矮星では誕生から20億年後には6000ケルビン(摂氏およそ5700度)まで表面温度が低下し、さらに80億年かけて4000ケルビン(同3700度)まで温度が下がるとされています」
とある。また『恒星』(P194)には「白色矮星の冷却率は内部温度の減少に伴って小さくなっていく」ともある(これは日常的な物体の冷却と同じだから納得しやすい)。
 これらから考えると、年齢が20億年から100億年にかけての白色矮星の冷却は非常にゆっくりしているので、半径が縮む率も小さいと思われる。
 さらに『星の進化』『恒星』の説明から、最も数が多い年齢100億年に近い白色矮星の明るさは太陽の1万分の1程度であることになり、そこで太陽の1万分の1の明るさの白色矮星は4000K程度の表面温度である、と考えられる。

 このように考えると、代表的な白色矮星は太陽の1万分の1程度の明るさ・太陽の60%の質量・表面温度4000K程度、となる。「白色」という名称に反して、実はK型からM型が大部分であり、黄色から赤色が最も多いわけだ。(これは誤り。コメントを見よ)(★8.5)
『星の進化』図1(『恒星』図4.14)によると縮退物質の理論的半径は0.7太陽質量に対して0.01太陽半径である。そして0.6太陽質量に対する半径は0.012太陽半径くらいになっている。
 これが理論的な半径だとすれば、観測されている0.6太陽質量の白色矮星の実際の半径は(まだ冷え切っていないから)太陽の0.012倍よりやや大きいはずである。したがって大部分の白色矮星の表面温度が4000Kで半径が0.012倍より大きいなら、表面温度6000Kの白色矮星は、半径がさらに大きいことになる。
 ここまでは分かったが、実際に6000Kの白色矮星の半径がどのくらいなのかは、依然として分からないままだ。

 しかし、少なくとも「0.6太陽質量の白色矮星は0.01太陽半径」というのは有効桁数がごく低い記述だということは分かった。つまりこの説明からは「実際には0.012だか0.013だか分からないが、だいたい0.01になっている」程度の情報しか読み取れないわけだ。
 そうすると半径と温度の関係も、その程度の精度でしか考えようがないわけで、だったら「少数以下二桁程度の精度では、半径の変化は考えない」でいいのではないかと思われる。正直いって、それ以上は自分の手に余る。

 そこで「表面温度4000Kでも6000Kでも、半径は同じ」と割り切ってしまおう。これは0.01より下の桁は考えないということだから、この温度範囲では半径の変化は少数以下3桁より小さいと見なすわけである。(これはズルをしているとも言えるが「情報がない時は、最も簡単に考える」というメソッドに従っていると言えば言えるだろう)

 そういう前提で、soraeの記事にあるように表面温度が6000Kまで下がった状態を考えてみる。太陽の表面温度は約5800Kだが、ここでも細かい数字は無視して、「太陽と同じ表面温度」と見なす。
 するとこの白色矮星の単位表面積あたり放射強度は太陽と同じになるから、放射の総量は表面積だけで決まる。つまり半径の2乗に比例する。したがって、
フォト

とおいて、
フォト

となる。半径が太陽の1/100なので放射総量は1/100の2乗で1万分の1という単純な計算だ。

 この白色矮星から1天文単位の惑星では放射強度が地球の1万分の1になるわけだから、地球と同じ放射を受ける半径は0.01天文単位=150万劼砲覆襦これは水星軌道半径の0.026倍だが、むしろ太陽半径の約2倍と言った方が適切だろう。

 sorae記事の研究グループは「白色矮星のハビタブルゾーン内に地球に似た系外惑星が存在すると仮定した」というのだが、こんなに恒星に近い軌道を回る惑星が存在できるかどうか怪しい気がする。それに白色矮星に先立つ赤色巨星の時期には完全に星の内部に入ってしまうはずである。もしそんな惑星が存在できたとしても、星が白色矮星になるまでに蒸発して消えてしまうのではないだろうか。
 しかし、ホットジュピターのような質量の大きな惑星なら、赤色巨星の内部でも蒸発しきらずに核が残るのかもしれない。そうやって生き残った惑星が、白色矮星のハビタブル惑星になるという想定なのだろうか。あるいは、赤色巨星の内部を周回するうちに恒星大気の抵抗で減速され、軌道半径が縮小したという考え方もできるかもしれない。
(これ自体がかなり面白い想定なので計算してみたい気持ちになってきた。今は無理だが、将来は何とか考えてみたい)

(つづく)
2 4

コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年05月09日 10:59
    ★1 地球の場合、放射平衡温度は地表ではなく大気の外層の温度になっている。一般に大気のある天体では、表面温度は放射平衡温度より高くなる。いうまでもなく温室効果の結果である。
    ★2 S0が太陽定数なら、Sdは「太陽変数」とでも呼ぶべきかもしれない。そんな用語を見たことはないが。
    ★3 実際の平衡温度の計算はこうなる。太陽光の吸収率が1−0.16=0.84で地球の0.7の1.2倍、そして距離が地球の1.52倍なので太陽強度は0.43倍になり、火星が吸収するエネルギーは地球の1.2×0.43=0.52倍。平衡温度はその4乗根で0.85倍になるので、255×0.85=216.8K。
    ★4 氷衛星の内部海まで考えると、大気がなければハビタブルでないとは言いきれない。ただし内部海のハビタブル性は基本的に太陽放射と無関係なので、今回の計算では考慮の外になる。
    ★5 桁の範囲ということは表面温度が100℃でも500℃でも一緒みたいなことになるわけだから、いずれにしてもハビタブルゾーンの取り扱いには不向きではあるが
    ★6 『系外惑星の事典』の記述には出典の論文が明記されているが、私はその論文までは確認していない(できない)ので評価などするのはおこがましいのだが。
    ★7 ついでに考えると、地球の場合R/d≒6.96×10^5[km]/1.496×10^8[km]=4.64×10^-3となるから、地球の受ける太陽放射は太陽表面の放射に比べて
    S_0≅2×10^(-5) F
    となっている。すなわち太陽定数は太陽表面の放射強度の5万分の1である。
    ★8 ただ、この図にはよく分からない点がある。グラフにFeの線があるのだが、白色矮星になる恒星の質量では核融合が鉄を作るところまで進まないはずである。とすると、これはどういう意味なのだろう?
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年05月09日 15:15
    ★8.5 白色矮星のスペクトルは「K型からM型が大部分」は誤り。『恒星』P189には、白色矮星の80%程度がDA型、20%程度がDB型とある。したがって白色矮星のほとんどはDA型とDB型に分類される。シリウスBはDA型である。つまりシリウスAと大体同じ色をしている。
    しかし『恒星』には同時に、暗い白色矮星ほど数が多いとも書いてあり、白色矮星の半径はだいたい似かよっていることからすると、明るさはほぼ表面温度に比例しているはずである。図4.15を見ると白色矮星の明るさには4桁もの幅があり、ということは明るい星と暗い星は絶対等級にして7.5等も違うことになる。それなのにこの大部分がA型やB型と同じ表面温度だとはちょっと理解しにくい。つまり大部分の白色矮星はもっと黄色がかった色になりそうに思われるのだ。
    ここでようやくHR図を見る事を思いついた。バカである。
    白色矮星はHR図上では、B型からG型にまたがっていて、たしかに分布のピークはA型あたりに見える。
    そうすると最大等級から7.5等落ちてもスペクトル型はそんなに大きく変わらないのか。もっとよく考えてみる必要がある。
    (とりあえず、天文宇宙検定を受けたら落ちることは確定したようだ)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年05月09日 19:28
    >白色矮星を公転する惑星…

    こういうニュースがありましたね。

    [154] こうちゃん 2019年04月08日 11:44

    死にかけの星を回る惑星を発見、未来の地球か?
    白色矮星を回る微惑星、バラバラに引き裂かれ瓦礫の円盤に [ナショナルジオグラフィック日本版]
    https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/040500209/

    今回見つかった系外惑星はなんと!白色矮星を回る微惑星だそうです。

    記事引用:
    死が間近に迫った星のすぐ近くを回る惑星が発見され、学術誌『サイエンス』に発表された。
    このような系外惑星が発見されたのは初めてで、私たちの太陽の死期が迫ってきたときに
    地球が直面する運命を垣間見せてくれるという。

    太陽とは別の恒星のまわりを公転する系外惑星が初めて確認されたのは、1995年。
    この発見により、宇宙には私たちの太陽系のほかにも多くの惑星系がある可能性が出てきた。

    以来、約4000個もの系外惑星が見つかっているが、そうした惑星系をもつ恒星は、ほとんどが
    太陽と同じ「主系列星」だった。
    主系列とは、恒星が健康的に燃焼している高温で明るい段階で、数十億年続く。
    (参考記事:「さよならケプラー宇宙望遠鏡、大量の惑星を発見」)

    けれども今回見つかったのは、燃え尽きて死が迫っている「白色矮星」の
    すぐ近くを回る惑星だった。:引用終了
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年05月10日 02:44
    > こうちゃんさん
    記事の後半は会員限定で見られなかったので、元の情報を探してみました。これのようです。

    白色矮星を周回する小さな高濃度の惑星が発見された
    https://www.eurekalert.org/pub_releases_ml/2019-04/aaft-5040219.php

    >分光法を用いて、白色矮星SDSS J122859.93+104032.9を取り囲むデブリ円盤内のガスを調べた。分析の結果、ガス輝線に周期的変動があることが明らかになり、彼らはこの変動が円盤内部を周回する小さな惑星体(微惑星)によって生じたに違いないと結論付けた。

    >白色矮星の近くを2時間で周回する微惑星が、恒星の重力によって引き裂かれないためには、非常に高密度でなおかつ直径600キロメートル未満でなければならない

    >Manserらは天体の密度が高いことを踏まえて、この微惑星は、惑星の外層が恒星の潮汐力によってはぎ取られた後に残った核ではないかと推測している。

    ……なるほど、これはすごく軌道が小さいですね。白色矮星の質量を0.6太陽質量と仮定したら公転軌道半径は45万劼砲覆蝓地球サイズの惑星ならロシュ半径に入ってしまう…という感じになります。だから潮汐力で破壊された残りだと推測されているわけでしょうかね。。
    しかもこの軌道は白色矮星になる前の恒星の半径とだいたい同じくらいか、それより小さいはずだから元々この距離にあったはずはなく、もっと遠い軌道から惑星が落ちてきたことになるんですね。
    既にホットジュピターには惑星落下の理論があるけれど、この惑星はもっと極端なので、別な理論が必要そうな気がします。どんな理論が考えられるのか興味がわきますね。

mixiユーザー

ログインしてコメントを投稿する

<2020年05月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31