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2020年01月26日21:16

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山鹿八千代座日記(2020.01.26)

「反逆児」

なんと今回、山鹿市は八千代座での映画鑑賞です。
「冬の映写会12」とのことで、定期的に映画会が催されているらしいですね。
先週山鹿大古本市に赴いた際に偶然ポスターを目にして、「こらいっちょ行ってみるかな」と参戦。
どうやら文化庁が開催しているイベントのようで、おそらく古き良き日本映画を後世に伝えようという目的のもと、4本1セットの上映会を全国廻って実施している様子(全部で25セットあるようです)。1作品であれば500円、4本全部見られる共通チケットは1000円という破格のプライス。ただまあお国主導ということもあって、一番新しいセットでも平成1桁の四半世紀は前のもの。今回のセットもオール時代劇で「弁天小僧」「眠狂四郎殺法帖」「反逆児」「沓掛時次郎遊侠一匹」というラインナップ。昭和31年から41年までの作品ですべてわたくしが生まれる前のものなれど、意外なことにすべてカラー作品でした。

今回時間の都合上、「反逆児」だけの鑑賞となったわけですが、まず作品の内容の前に八千代座のシステムについて。

別棟のチケット売り場でチケットを購入し、入り口の土間(完全に外)でモギリをやってもらい、そこで渡されたビニール袋に靴を入れて中へ。
入ったことのある人は分かると思いますが、中は畳敷きの升席になっていて、なんと畳の下は床暖房。
そんな満員でもないそこそこの入りだったこともあり、わたくしの升の中には誰も入ってこなかったので、入り口で持ち込んだ座布団を枕に、劇場で畳に寝っ転がって映画鑑賞できるという贅沢さを堪能いたしました。

ただ、時代劇ということもあって、客のほとんどが高齢者で、まあそのモラル崩壊には目を覆いたくなるものがありまして。
鳴りっぱなしの携帯に耳が遠くて聞こえず、注意されたらその電話を切るどころか大声で話を始めたり、床暖房の心地よさに寝るだけならいいんですがいびきをかいたり、作品がよかっただけにそういった点だけが残念でした。

そう、作品が本当によかったんです。意外なことに。
主演は中村錦之助(わたくしどもの世代で言えば萬家錦之助の若かりし頃といえばお分かりか)。
徳川家康の長男の(おそらく)史実に基づいた悲劇なんですが、当時の俳優さんたちの演技力というか、所作の立ち振る舞いたるや(歌舞伎役者だしね)、現代の映画ではなかなか見ることがかなわぬクオリティ。
大概の映画で、どこか眠くなるポイントがくるんですが、終始「すっげー!!かっけー!!」での1時間50分。時代劇なのに。
映画が娯楽の花形だった時代の作品は今でも通じるのだなあ。

とにかくいい経験させてもらいました。
次のセットが順番通りに来れば「網走番外地」が入るはずなので、ぜひ見に行きたいな。八千代座ももうちょっとわかりやすく外にアピールしてくれたらチェックしやすいんですがね。と思いました。大満足。


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