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2020年01月19日22:53

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Denkikanシネパス日記(2020.01.19)

「家族を想うとき」

敬愛するピーター・バラカン先生が「必見!」と仰っていたので見ないわけにはいかないわけですが、正直な話「社会問題を取り扱う類はちょっと重いな」と思っていたのも事実で。
結局「疲れたら寝ればいいや」くらいの覚悟で臨んだ今作でしたが

すみません、大したもんでした。

実はちょっと前にテレビで是枝裕和とケン・ローチ両監督の対談を中心とした特番をやってて、それが最終的に引き金になりましたね。
ケン・ローチってよく名前は聞くけど、作品見たことあるかなあと思いつつ、パンフに書かれてたフィルモグラフィー見てたら、一作だけ見てました「天使の分け前」。
あー、あれはいい作品だったね。あの監督だったら信用できるね。

確かに当初の想像通り、重いのは重いのだけれど、それでもストーリーを追うごとにグイグイ迫ってくる「お前ならどうする」という問いかけに、終始迷いながらも心の中で答え(=「息子が舐めた態度取った時点でぶん殴る」)を出しつつ、そこに「本当にそれでいいのか」と再質問されているようで、真の意味で深く考えさせられるという是枝テースト(逆でしょうけど)をたっぷり味わうことができました。

ラストは「ここで終わるの?」と思いましたが、これがリアルな現実なんでしょう。
EU離脱に揺れる英国も、米国への隷属化激しい日本も、作品の中で出てきた介護問題含め似たような問題を抱えているのだなあ。

朝一番の回を見た後に劇場を出ると、2回目の上映にちょっとびっくりするほどの長蛇の列。
世間の関心の高さをうかがわせますなあ。
その列の中にReflect君一家がいて、久しぶりに会ったのだけれど、あ、奥さん髪切ったんだ、お子さん大きくなったなあ、赤ちゃんの頃しかしらないもんなあなどと挨拶をすませて館を後にしたんですが、あーそうか、Reflect君は一家でこの映画を見るのだね、素晴らしいねえと思いました。

そういやわたくしも末の娘を連れて2〜3回だけど、マニアックな作品を見にDenkikanへ来たものでした。ウチの娘もそうだっただように、息子さんは多分字幕を追うので精一杯かもしれないけど、ぼんやりとはいえ人生に刻まれるにはいい作品だなと思いました。


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