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2018年12月14日10:39

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「鼠、恋路の闇を照らす」(赤川次郎)(角川書店)

鼠(次郎吉)と小袖の兄妹の物語もシリーズ11作目となりました。
気楽な人情話の数々が、長閑で平和な時代を象徴するような短編集となっています。
今回は、常連の登場人物に加え、米原広之進と言う若侍が登場します。
旗本の家に生まれたのですが、小袖の道場に通ううちに彼女に惚れこんでしまっているようです。(小袖の方は何とも思ってないようです)
小袖は、道場の師範代としての務めを果たしているのですが、広之進は腕に自信がなく、様々な事件に立ち会っても、脇役に甘んじているタイプです。
六篇の短編が収められていますが、小藩の江戸屋敷や大店の商家は様々な問題を抱えているようで、女医の千草が薬を処方したり治療をする様に、鼠と小袖が「家」を治療してやらなければならない様です。
今回も、楽しく一気に読める短編集でした。
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