実録　　仁義なき戦い　・・・・日清焼そばU.F.O(日清食品)　

うまい、ふとい、おおきい

焼きそばなのに、なぜ「U.F.O(ユーフォー)」なのか。
「U-うまい、F-ふとい、O-おおきい」からだと、日清食品ブランドマネージャーの関　雅之さんが教えてくれた。
インスタントラーメンの先駆者だった同社が、カップ焼きそばではライバル社に先を越された。
他社との違いを出そうと頭をひねり、業界初の丸皿形容器を使うアイデアが出たところで、味と食べ応えを表現しつつ、器の形を説明するのにもぴったりな名前が生まれたという。
４０年以上も愛されるロングセラーを支えるのは、おいしさへのこだわりだ。
焼きそばの魅力は「ソースを鉄板で焼いた匂い」にあるとみて、再現に力を入れた。
２００９年から１２年にかけては、麺の大改革を断行。
従来の縮れ麺を「３層太ストレート麺」まで進化させ、本物食感により近づけた。
従来の倍のスピードで安全にお湯を捨てられる「ターボ湯切り」は、１９９９年に開発した。
湯切りに失敗して麺が流しへ落ちるという、カップ焼きそばに付きものだった悲劇を過去のものにした。
主な支持層は若い男性だが、２０１９年にはソース味や麺の量を女性向けにした「ペロリ」シリーズも発売した。
老若男女に愛される「１００年ブランド」が目標だ。