陰に日向に走る(10/2ﾀﾞﾝﾃｽｳﾞｭｰ・Sﾏｰﾍﾞﾘｯｸ10/3Wｸﾞﾚｲｽ)

「自由に憧れていたわけではなく自由に憧れてる人に憧れていたんだ」
　劇団ひとり　陰日向に咲く　より

自由を得るには視界の開けた先頭を走るしかない。本能で先頭を目指し馬は競い合って走り続ける。日向を陰を、どこを走ってもいい。自由に届くならば、きっとどこを走ってもいい。

さあ秋になり2歳馬戦線も活性化、ありがたいことに先週に引き続き今週も指名馬3頭が出走予定。名が知れたオープンの戦いが繰り広げられている中、こちらは新馬、未勝利といずれもまずは第一歩踏み出す段階ではありますが、元気に出走してくれるということがまずは何より。あ〜、未勝利は2頭かぶってしまいましたか．．．これはちと痛いが、それぞれタイトルに謳ったように陰日向と言っていいような存在なのが中々に趣もあって良し。翌日の新馬は、個人としてもちょっと胸躍る子のデビューでもありますし。さてさて今週も楽しみ楽しみ。

10/2中京2R芝2000。9頭立てに登場の我が日向をゆく馬はダンテスヴュー、キンカメ×クロウキャニオンの金子馬、友道厩舎．．．新馬はいわゆる負けて強しの2着、ね？日向でしょ？鞍上は福永J乗り替わりの川田J、カンカンの日向を行く子は二度負けられませんわね。当然の1番人気。そして陰を行く（と勝手に言ってますが、実は失礼な話でスミマセン）のはスズノマーベリック。今年のPOG真っ先に絶対取ろうと決めていた馬で、実はダンテスヴューよりもバリバリ期待してたりするんですが、なんにしろお稽古が。出る時計も併せても遅れてばかりでいまいちピンとこない。それでもデビュー3着だったんで、実戦でもまれてどうか．．に期待してますが。鞍上は福永J継続の福永J．．ほら、なんだか比べると実に陰の子でしょ？でも刺客としちゃ何とも面白くないですか？さあＳマーベリックは1枠1番の大内3人気で、なんとダンテスヴューはそのお隣2枠2番からもちろん鉄板人気1.4倍で勝ち上がりを狙う。ポジネガどちらでもどこからでもいい。ターフは緑一色。さあスタートです。
ゲート開いて、ありゃマーベリック出遅れた。ダンテスはそつなく五分で出て好位4番手を追走。ん、マーベリックもその後ろにインベタでつけて大事には至らず。道中はそのままレースが淀みなく流れ、３、4コーナーでダンテスは外へ持ち出して進路確保。マーベリックはラチ沿いをそのまま内に付けて回して、さあ、直線の勝負所へ。一気に勝負をつけるべくギアが上がるダンテスと間割ってそこにピタリと並んできたマーベリック。指名馬同士の併せ馬の様相に一瞬、胸躍りましたが、そこからは脚色が違った。パンとムチ一発で悠々と抜け出したダンテスヴュー、ムチ連打で一杯になりながら粘るのに精いっぱいのスズノマーベリック。2馬身半つけて余裕の完勝と最後差されて3着の結果に。いや、でも16キロ減で頑張った、マーベリック。やはりこの子は本番で良し。
川田J談「メンバーが良く、負けない競馬をしようと思った。いい練習になった。まだ幼く体も気持ちも動けないが、これから成長してくると思う。」くう．．指名馬が他にいると、なんだか憎ったらしいコメントに聞こえてきますが、日向を行くとはそう言うこと。少し出遅れたが陽の照る道をこれから堂々と行きましょう、ダンテスヴュー。そして陰をひたひたと行き舞台の中央へ上がる日がきっとすぐ来る、マーベリック。次頑張ろう。

さあ土曜はまず期待通りとなって迎えた、更に期待高まる翌日。
10/3中山5R芝1800新馬戦。ディープ娘の血統馬ウィズグレイス。ここは言葉少なめにしときましょう。稽古バッチリ、牝馬の国枝師の舌も軽くなる前向きな戦前コメント「走るよ」。ルメール配してののっけから勝負機運で、14頭フルゲートを当然のど鉄板人気。後は結果を出すだけ。7枠11番から用意ドン。
って、ギャーー！！(断末魔)1.5倍をぶっトばしやがったぁ！！(←ハイ、お里が知れる本性むき出し)ふらぁっと出遅れて、そのまま馬群の後ろにつく差し位置で追走。かなりのスローペースに最初から位置取りまでちょっとあやしげではあったが．．．．まあ、この鞍上だし何とかするっしょと高を括りまくってたら、直線外に出して伸びてくるかと思えば、すぐ前の馬に蓋されてイン突きへ．．お得意の割って出る感じかと思ったら、そのまま詰まる形で出すところなくジ・エンド。勝ち負けにもならない、ご、5着、ヒィー！
ルメールJ談「スローペースだったが中段で我慢してくれた。途中で流れが速くなったが、大跳びで反応が遅くなった。最後はいい脚を使えたので、東京ならチャンスある。」いや．．来週から東京だから．．じゃあ、なんで．．．ううう．．．ﾁ〜ﾝ(撃沈)。