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2020年06月27日22:54

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bicycle race

つねにふざけた事しか述べていないので
今回だけは真面目なことを書く。
読む人が居なかったとしても、ここに認める事に意味があると思っていることを。

僕は父親を自転車事故で失っている。
いまから13年ほど前のある日、父親は自宅付近の畑から帰宅中、
高速で坂道を下る高校生が運転する自転車と接触し
後頭部を強く打撲して意識を失い、そのまま意識が戻らないまま
入院先の病院で亡くなった。

父は当時66歳で、年金暮らしに入ったばかり
相手の少年は高校2年生の16歳だった
少年は、事故の直後に親を連れて病院に見舞いに現れ
「僕は悪くない」みたいなことを言っていた。
明確な謝罪はしなかったので多少気分は害したが、
事実関係を知るのが彼だけなので
「言い分としては認めるから、あとは司法の判断に任せようと思う」
と本人とご両親には告げて、父の回復を待つことにした。
結論は先に述べてしまったのだが
僕は父にも瑕疵があったのであろう事は想定していて
まずは色んな法律事務所や法テラスなどに起きた事態を説明し
必要な手続きについて確認をしていた

救命救急センターでの入院は1か月、父親はICUから出る事は出来たが
人事不省のまま「症状固定」と宣告され、
失望と言うか回復しないものだと半ば確信したところで
自宅付近の病院に転院したあたりから
相手の両親が示談を希望してきた。

しかし、意見の相違と言うか
加害者、とこちらが考える少年自身が
「自分は悪い事をしていない」と主張するのだから
示談も何もないだろうと思い、
結局は告訴をする事になった。検察が告訴をしたからと言って
彼が処分されるわけではないが
裁判所が何某かの判断をする必要があるわけで
まぁ少年であるわけだから、実刑とかそういう方向にはならない、とは
聴いていた
だが、裁判所や法テラスに回って、関係者から聞いた話では
判例が少なくて判断材料が乏しい、という事であった
当時、父は生きていて、実害部分が確定しないので
民事で決着するにも道のりは長いだろうという事も

知人の勤め先である弁護士事務所の
弁護士先生と話をする事になって
最終的に、その人に代理人になってもらう事になった
「厳罰を求めますか」
と聞かれたとき、
「相手は少年なので、強い処分は求めないし
未来を奪うような事はしたくない。
だけど、こういう事があった時に
どういう処分が適切なのか、裁判所に問いたい。」
「刑事では大したことにはならないでしょう。監査処分とか
色々と本人に反省を促す事にはなると思いますが、
民事ではどうなるか分からないですね。
お互いに今後を穏やかに過ごすには示談と言う選択肢が…」
などと言われたが
「示談を希望しているのは先方で、こちらは特に希望していません」
とつれない返事をすることになった

事故から1年が経過した時、いよいよ病院から転院を求められることになった
母親は毎日のように見舞いに、僕も週に何回か見舞いに行き、
週に1回は息子や娘を連れて見舞いに行ったが
父親の様子は変わらない。主に苦労を掛けている母親の気分転換に
孫の顔を見せるのが目的になりつつあった

いよいよ転院が迫る朝、父の容体が悪化した
明け方、病院から電話があり駆けつけると
父親に人工呼吸器が付けられていた
どうやら、菌が繁殖して肺炎を起こしたようであったが
一命はとりとめた。
しかし、この一件で転院の話は沙汰やみとなり
父親の衰弱は激しくなっていた。
それとなく、親類に近況を報告すると、順次毎週のように
遠方から見舞が来たので、その応対もあり病院に通った

それから2週間に一回くらいのペースで、
父親は危篤状態に陥り、明け方に病院から
「今すぐ来て下さい」という連絡をもらうのである
春も近づいたある朝、父親は亡くなった
僕が着いた時には呼吸停止、心停止状態で
お医者さんと看護婦さんが必死に電気ショックを与えていた
「もう、厳しいようですね」
とお医者さんが言うので
「もう結構です」
と告げると、いわゆる「ご臨終です」の儀式が行われた。
死因は、体内に菌類が繁殖して起こした肺炎であるが
健康な状態では起きない死である
これを事故死と呼ぶべきだとは言い切れないが
自転車事故による死、であることは間違いない。

弁護士を通じて、相手方の家に父が死んだことを伝えた
翌日、少年の父親が弔問に訪れたが追い返した
家族だけで父を送りたかったので
当時はまだメジャーではなかった「家族葬」にしていたからだ
悪く思わないで欲しい、とは伝えたがそういう事である

その後、父親が死んだことで争う部分が限られたことで
大きく加害者側との交渉が前進した
「示談にしても良い」
と母が言い出したので、条件交渉に入って行った
「相手家族が家財を売り飛ばしたり、少年が一生この件を引きずって
人生を台無しにしてしまう事は望んでいない」
「しかし、起こしてしまった事故に対して受けるべき罰と言うか処分は受けるような決着」
という点において、刑事では検察による告訴があり、
民事では示談、という形で決着することになったが
彼らが入っている保険や保証が充実していたこともあり
たぶん4000万円くらいの示談金で示談した
弁護士費用や、その他病院代など諸々込みなので
相殺されて母親の懐に3000万円くらいは入ったと思うが
まぁ、父親抜きの老後の資金としては充分である
他にも年金など色々と収入はあるだろうし
遺産も一旦は母親に預けて僕の分はゼロにしてある。

ただ、損害賠償を裁判で争えばよかったと
今でも後悔している部分がある。
それは判例を残すことが出来なかったからである
自転車は車両である。
許可されていない歩道は走ってはならない事になってある
危険回避のために歩道に挙がる事は許されている。
車両だから、当然である
歩道がない路側帯を走るときは、原動機付き自転車と同じく
左側を走る事を義務付けられている

だから道路の右側の歩道に乗って走るのは完全に間違いである。
このとき起こした事故は、厳罰をもって処されるべきである。

本当にそう思うのだ
歩行者並みに交差点で止まり、信号を守るか
自動車のように厳格に走路を限って走るか
どちらかを徹底しないと、事故は増えるだろう

さて、
Queenの曲はもちろん
Bicycle Race



■中高生に賠償金1億円・禁錮刑・一家離散のケースも! 本当に恐ろしい自転車事故の話
(週刊女性PRIME - 06月27日 07:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=235&from=diary&id=6135927
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