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2019年10月16日02:22

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インドを知る旅4

昨日まで連日書いている「インドを知る旅」であるが
最終的にはインド史まで行きたいのだけれども
どうやら根気が続きそうにない

しかし我々は彼の国が中国の次に世界の中心になりうるんじゃないかと
何となく感じるところがあるんではないだろうか
加えて、とっても彼の国に神秘性を感じているんじゃないかとも

そもそもインドと言うのは懐が深い国である。
恐らくは人口の1割にも満たないエリートたちは
日本のそれよりも優秀で
さらにその中の1割程度のスーパーエリートたちは
世界でも有数の高い知能と言われている
しかしそれは当然と言えば当然で必然言えば必然なのである
何故なら彼らの人口は推定でも日本の10倍より多い
仮に識字率が10パーセントだとしても
その数は日本人よりも多い数なのであり
実際は識字率はもっと多い
中国も識字率は高い国であるから
その中のエリートという事は彼らは相当にエリートだという事である
それに彼らが受ける高等教育と言うのは
日本と違って平等を重んじていないので
出来る子はとことん伸ばす教育であるから
平等に競争なんかしていない。
言い方を変えれば、特技があれば徹底的に伸ばすような
そういう教育スタイルである。

たまたま僕が乗る予定だった
バナラシ発コルカタ行の列車を待つ間、
日本語がペラペラのインド人につかまり
色んな話を10時間ぐらいした時に
彼がそう言った
最初は近づいてくるインド人は全員盗人だと思ったが
日本語が喋られる時点で相当に信用に値すると
何故だかその時思った
彼らは言う。
「日本人旅行者ががインド人を訝しむのは当然だが
インド人旅行者は日本では怪しまれることないだろう」
「そうだな」
「怪しまなくていい。
私は、高校時代に日本に留学していたから、日本語が喋られるのだ。
そして現在は、日本の僧侶にインドの仏像や仏具を
売る仕事をしているので裕福である
きっと日本の大学生である君たちが想像しているよりかなり裕福である」
「そんな商売があるんだな」
「インドはヒンドゥー教の国だが、仏教用品を作る国でもある。
やはり仏教世界では聖地なのである」
そう言われるとぐうの音も出ない
「我々が二束三文の製作費で作り上げた、しかし精度の高い仏具を
日本の僧侶は驚くほど高値で買い上げる。
彼らにはそれなりの価値があり、我々はそれで潤うのだ」
また、こうも言った
「日本の家電製品は優秀だ。自動車も優秀だ。
だが、インドではその気になればもっと安価で同等のものが作れるだろう」
「それは本当なのか。可能性の事を言っているのか」
「我が国にはブランド性が無いので今時点では輸出は望めない。
また国内での需要は日本製品ほど多機能であったり精密なものは
求められていない。だが、いずれ
インドが製造業の中心地になることはまず間違いない」
その男は25歳で仏具販売業の社長の息子だと言っていたが
いずれ電化製品を国内で作るビジネスを考えていると言っていた。

旅の道中は散々酷い目に遭ったのだが
インドはそんな国ではない、と優しく僕に教えてくれたのである。
それから25年近く経過したが
果たしてそれは本当にそうなりつつある。
10時間遅れでバナラシ駅に入ってきた
ジャイプール発コルカタ行の列車を待つ間、
男は何を目的に僕にそう話したのか分からないが
明確に予言していたのだとしたら
今さらながら恐ろしい。

彼は更に未来をどう考えていたのだろうか
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