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2018年12月14日21:52

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2018年の漫画

毎年のごとく今年読んで面白かった漫画を紹介する。
例年通りあくまでも私が今年初めて読んだ漫画であって今年刊行とは
限らないのであしからず。

今年読んで面白かった漫画は

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿
モンテクリスト伯(森山絵凪著 ジェッツコミックス)

以上2作品を挙げる。モンテクリスト伯に関しては
同名作が多そうなので著者とコミックス名も付けた。
奇しくもどちらも原作有の作品となった。
共通点は原作有という点だけでなく、どちらも原作愛を
感じるところだ。

犯人たちの事件簿は原作を無茶苦茶に茶化しまくっているのに
なぜか愛情を感じる怪作である。自分としては非常に楽しませて
もらったのだが、推理ものを理解していない人が勘違いしないか
が少し不安ではある。そもそも推理ものには穴が必要で、
実現可能なものであってはならないものである。貴志祐介が
青の炎のあとがきでも書いているが、元々まねできない
なにがしかの瑕疵をわざと織り込んでいるものである。
金田一少年の事件簿本編で、とんでもない力技を繰り返している
からと言ってそれは推理ものとしての失敗ではないのだが、
この事実をもって不当に低く評価されるとするならば、
残念に思う。いつも言っているが、金田一少年の事件簿は
漫画としてすばらしいのだ。

モンテクリスト伯はかのデュマの傑作の漫画である。
たった1冊の漫画に落とし込んだその要約たるや特筆に
値する仕事だと思う。もちろん原作からして傑作では
あるのだが、かつての西洋小説は書いた分量でお給料が
変わるのでいろいろと冗長な部分があった。こう書くと
なんだが今の引き伸ばし漫画と呼ばれる漫画とも相通じる
ところもあるように思うが、それはさておき、より洗練
される余地のある作品ではあったし、いかに要約するか
こそが腕の見せ所であるように思われる。まさにこの点に
おいてその手腕を発揮したことは非常に素晴らしいこと
だと思う。おそらく近年漫画化されたことすらあまり
世に知られていないマイナー漫画だと思うが、私としては
ぜひともお勧めしたい一冊である。

モンテクリスト伯を気に入って、この作者の他の作品も
買って読んだのだが、残念ながらあまり気に召さなかった。
そして同じ作者の作品を複数読んだ結果、作者の趣味が見えて
きて最初の頃ほどはモンテクリスト伯も楽しめなくなってしまった。
この人は源氏物語とかが好きなのではなかろうか、
などと思うのだが、考えてみれば西洋のモンテクリスト伯と
日本の源氏物語にはこんな共通点があったのだなぁなどと
今更ながら感心する。日本でもモンテクリスト伯が愛される
わけがなんとなくわかった気がする。

今年前半にマンガ大賞の話を書いたが、
なんだかんだ言ってBeastarsは結構面白いと思っている。
ここでは敢えて出さなかったが。そのうち格ゲーで
出してくれ。

それでは来年もよい年でありますように。









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