「アラビアのロレンス」をテレビで観ました。
途中で休憩時間もある4時間弱の大作です。
『名匠デビッド・リーンがアラブの反乱を指導した英国人T・E・ロレンスの波乱の半生を壮大なスケールと映像美で描き、アカデミー賞7部門を受賞した映画史上不朽の名作。(1962年アカデミー作品・監督賞)』
デビット・リーン監督の作品は、「戦場にかける橋」(1957年アカデミー作品・監督賞)もそうでしたが、子供の頃と数十年たった今では、全く違う映画を観たような新鮮な感動を与えてくれます。
スピルバーグは、「アラビアのロレンス」を観て、映画監督を志し、今でも撮影の前には必ず見直すそうです。
四時間あまりの長尺にもかかわらず、無駄なカットがなく、バッハのフーガを聞いているかのように、映像による主題と変奏にただ身を任せて、至福の時が過ぎていきます。
作品成功の鍵(の一つ)は、主演のピーター・オトゥールの容貌だろう。
彼の金髪碧眼は、まさに砂漠の黄金色と真っ青な空を写したもので、砂漠の男達を違う世界に引き込みます。
愛する少年が負傷する
ロレンスを密かに愛する戦士
映画は、ロレンスが愛する少年とロレンスを愛する戦士の物語でもある。
その視点で観ると、ロレンスが敵のトルコ軍捕虜となり、将校に鞭打たれて凌辱?され、解放されたあと、妙にしなをつくって歩く姿が可笑しかった。
監督は、ロレンスを英雄として描くだけではなく、人間の奥底にある不条理な闇を、透き通った青い瞳の奥に描いたのだろう。
ピーター・オトゥールのロレンスが甦ったのが、大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」(1983年)。
http://www.youtube.com/watch?v=x1YkHJJi-tc
デビット・ボウイと坂本龍一の共演が話題をよびました。(ビートたけしも)
その後の二人の世界的活躍の嚆矢となった作品ですね。
金髪碧眼に魅せられるヨノイ大尉(坂本龍一)
処罰のため、砂地に埋められ、金髪の頭だけを出すデビット・ボーイ。月明かりに、坂本龍一が彼の金髪を秘かに刀で切り取る。
主題曲「戦場のメリークリスマス」に、イギリスのデビット・シルヴィアンが歌詞をつけて歌う「Forbidden Colours」は、三島由紀夫の小説「禁色」からとられたそうです。
「アラビアのロレンス」いまだに影響を与え続ける、不朽の名作!!
夏の? お薦め映画です(^o^)
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