2日間の出勤を終えて

　26日、27日と出勤して思った事は、今まで当たり前に仕事をしていた日常がどれだけ幸せだったかという事だ。降車処分をして車に乗れなかった。普段なら誰かの助手席に乗って手伝いとかするのだろうけど、コロナの関係でそれが出来ず事務所での雑務で、雑務がずっとあるわけではなく時々はホームをプラプラし、静まり返ったホームにいると空しくなったりもした。再乗務する10日前位から別の支店の労働時間がひっ迫している内勤者のいる事務所の手伝いという聞いた事がない応援に行かされた。上司からそれを告げられた時軽い絶望感と怒りが湧いたがどうする事も出来ず従った。そして数日間受付に立って「いらっしゃいませ」と言っては接客をした。しかしこれが良かった。その支店にコロナの関係で添乗教育が出来ず内勤の手伝いをしている新人の男性がいた。まだ2週間位しか受け付けをしていないというが、接客をほぼ完璧にこなし、時には商品を紹介する姿を見て凄く奮起させられた。大体自分とその新人が受付に立ち、事務仕事を他の二人がやっている感じだったが、客の来ない時は雑談できたし、お客が来れば多少は頭も使えたので充実した時間が過ごせた。最後の3日間は女子大学生のバイトが夕方からきはじめて、分からない事を可愛い顔で見つめながら聞いてきた。うぶな自分は耐えきれずその度に視線を外した。そういう事をひっくるめここでの数日間が折れた心を癒してくれた。
　ところで明日全社員に対して5万円が支給されるそうだ。コロナの自粛期間中に危険と隣り合わせで仕事をしたからみたいだ。自分は他の人とは若干違って少しは危険を回避してきたので、本当に貰えるか少し不安だが貰う気満々だ。給料面で家庭に大きな被害をもたらしたが、丁度コロナ給付金が入る。だからこの5万円位は自分が受け取るべきだろうと思い妻と交渉した。やはり家に入れろと言ってきた。「俺はコロナの全線で危険と隣り合わせで仕事してきたんだ！」に対し「事故してからしてないじゃん」と言われたが、訳の分からない事を言って今回は強引に押し切る感じで死守した。将来の子供の何たらだとか言っては直ぐ貯蓄に回そうとする。日々子供が頑張っている姿を見ていれば多少は将来を考えて少しでも足しにしてほしいとか思うかもしれないが、現時点では100％無駄だ。それより自分が本気で頑張っているテニス関係にあてた方がよっぽど有意義だ。だからこれに関しては罪悪感はない。それに昨日会社から1人1箱50枚入りマスクが支給され、本来なら家族であろうとただでは譲らない自分がただで譲った。だから罪悪感はない。後は明日無事支給されるのを待つだけだ。