大分県へ6日間行ってきた。
10月16日(水)
3時過ぎに起きて自宅を出発する。
午前4時まで高速道路に入れば通行料が3割引になるからだ。
名神高速から中国自動車道、東九州自動車道と800キロを走る。
大分県宇佐市に着いたのは昼過ぎだった。
宇佐神宮からほど遠くない住宅街に十宝山大乗院がある。
ここは鬼のミイラが安置してある。
もちろん本物の鬼じゃなくて江戸時代に作られたものだ。
こういうたぐいのお宝にしては珍しく本格的な調査が行われ、人間の骨を加工したものだと分かっている。
石段を登ると普通の民家のような建物がある。
これがお寺の本堂だった。
境内は誰もいなくて自由に拝観してよいらしい。
中に入ると右隅に鬼のミイラがあった。
体長2メートル、座高が1.5メートルの大きなものだ。
ベースになった人骨は女性のものだったそうだけど、かなり大柄な人だったんだろうか。
写真撮影が禁止だったので宇佐市のホームページのものを貼り付けておく。
次に国東半島の方へ行く。
豊後高田市の無動寺に到着。
駐車場に看板があり地図が書いてある。
お寺の裏にトレッキングコースがある。
歩いて県道を戻り、椿堂というお堂の裏から登り始めた。
最初から岩の急斜面で、それが終わると急な崖のトラバースの道が続く。
鎖場もあり、狭い尾根歩きがあり楽しいルートだ。
30分ほどで展望台に着いた。
見晴らしが良い。
ところがそれからまた尾根を歩くうちに道に迷ってしまった。
登山道が途切れている。
よくわからずにウロウロしていた。
炭焼をしていた人がいたので尋ねてみた。
ここからは無動寺には行けない、山の向こうだ、自分も行ったことがない。
仕方がないからスマホで地図をダウンロードした。
そしたらかなり根本的なところで道を間違えていた。
もう一度、展望台まで上がると脇の方の岩に鎖が下がっていた。
これが正しい道だった。
無動寺に戻る。
本当は無明橋にも行ってみたかったけど、嫌になったので先に行く。
別府にやってきた。
夕食は大分の名物、とり天を食べることにした。
やはり有名店がいい。
とり天発祥の店、東洋軒へ行った。
麻婆豆腐付きの定食をご飯大盛りで食べた。
とり天は鶏肉のももをさつま揚げにしたものだった。
夜になったので別府駅近くの市営温泉へ行く。
竹瓦温泉といって、古くて趣のある建物だ。
料金も110円と安かった。
別府の温浴施設はほとんどが自分のところ専用の源泉を持っていってかけ流しのお湯を提供している。
ここも気持ちの良い温泉だった。
この夜は「道の駅ゆふいん」で車中泊した。
10月17日(木)
今日は由布岳に登ることにした。
道の駅から10キロほどのところに由布岳中央登山口がある。
午前7時、登山を開始する。
最初は少し草原を歩き、樹林帯に入っていく。
よく整備された道で気持ちがいい。
やがて湯布院の街が見下ろせるようになってきた。
8時40分、西峰と東峰の分岐点・マタエに来た。
今日は時間がないから西峰だけ登ることにする。
ここから頂上までは急な岩場を登る。
鎖が途切れているところもあり、ちょっと緊張した。
9時に登頂。
久住山がきれいに見えた。
登ってきた道をそのまま戻る。
10時40分、下山した。
由布岳は良い山だった。
深田久弥が百名山に入れようかどうしようか迷っただけのことはある。
また別府に戻る。
山登りで汗をかいたので、昨夜入った竹瓦温泉にもう一度入る。
お昼は商店街にある「海鮮いづつ」で海鮮丼定食を食べた。
地元で評判の店らしく店内はかなり賑わっていた。
そのまま歩いて別府タワーに登る。
高さが90メートル、展望台は55メートルのところにある。
かなり低い観光タワーだ。
でも別府には他に高い建物がない。
だから障害になるものもなく遠くまで見渡せる。
別府タワーは内藤多仲博士が設計した由緒ある塔だ。
内藤博士の塔としては名古屋テレビ塔、通天閣の次に建てられた。
その後、さっぽろテレビ塔、東京タワー、博多ポートタワーが建てられた。
全部合わせてタワー六兄弟と呼ばれている。
自分はこれで5つ登って、あと博多ポートタワーに行けば完登だ。
別府タワーはビルの上に建っている。
そのビルの一階に「足湯地獄カフェ」という名前の店があった。
わけがわからんので入ってみた。
足湯に入りながらコーヒーが飲める喫茶店だった。
外を眺めながら、のんびりと地獄コーヒーを飲んだ。
時間は15時近い。
夕方まで地獄巡りをすることにした。
地獄というのは温泉が噴き出している場所のこと。
江戸時代は温泉なんか農業をするのに邪魔なだけだったから地獄と呼んでいた。
別府には大きな地獄が9つある。
そのうちの7か所が地獄組合を結成して共通券を発行している。
2000円でそれを買った。
最初が竜巻地獄。
30分ごとに噴出する間欠泉だった。
見物客用のアリーナがあって、みんな時間まで待っていた。
次が血の池地獄。
酸化鉄で赤い温泉の池ができている。
いちばん有名な地獄で、おみやげコーナーも広かった。
三番目が白池地獄。
地味な地獄だった。
併設した熱帯魚の水族館が古くて郷愁を誘う。
「人食魚ピラニア」「アマゾンの大王魚ピラルク」という看板が渋い。
金龍地獄という閉鎖した地獄もあった。
地獄組合に入っていなかったから客も少なくて倒産したのか。
経営者は地獄の苦しみを味わったことだろう。
今日の最後が鬼山ワニ地獄。
ここもどうということのない地獄だけど、隣にワニが70匹ほど飼育されている。
クロコダイル、アリゲーターなど有名どころのワニがうじゃうじゃとうごめいていた。
地獄の閉園時間は17時だ。
残りは明日に見学することにした。
夕食は食べログで評判の「亀正くるくる寿司」にした。
回転寿司の値段なのに新鮮で大きなお寿司が食べられる。
情報どおり異次元のレベルの寿司屋だった。
別府から大分市を抜けて「道の駅佐賀関」へ行く。
今日の車中泊の場所だ。
昨夜は標高の高いところで寒かった。
だから海辺の道の駅にした。
本当に磯の際にあり、別府湾がきれいに見えた。
続く
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