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2019年12月14日20:51

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【RVF400】きれいな部品だろ。嘘みたいだろ。死んでるんだぜ。【完結編】

<イギリスからジェネレーターを輸入したところまでの日記
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さあ最早11月です。バッテリー異常が発見されてから5か月です。イギリスからジェネレーターの新品を買いました。しかし純正品でないとショップが作業を受け付けてくれません。ちなみに純正品は再生産の予定がありません。

ここでようやく車バイクに詳しい友達に聞いてみることにしました。正直「自分のバイクは自分で面倒を見る、自分で出来ないところはショップに任せたとしても、友達に色々面倒を掛けるべきではない」と考えていたので、あまり乗り気ではありません。苦渋の決断です。車のリフターを自宅のガレージに設置している程の車バイク好きの友達に相談すると「ある程度の工具も揃っているし、全然持ってくる分には構わないよ」と有難い返信でした。が「サービスマニュアルとフライホイールプーラーだけは持って来て欲しい」とのことでした。
サービスマニュアルは大丈夫ですが、フライホイールを外すためだけの専用工具「フライホイールプーラー」は私も持っていなかったので、検索するとRVF400が発売された当時はホンダの純正部品として販売されていたようですが、現在は販売無し。

「まさかまたモノが無いことになるのか…」

不安がよぎりますが、代用品のプーラーが存在するようです。しかもその代用品でRVF400のフライホイールを外したという力強いコメントも残っています。Web上のショップから購入すると入荷待ちのステータスが1週間以上続きました。不安になったので問い合わせると、

「部品はアメリカで生産していて、在庫も向こうにあるから時間が掛かります」

とのこと。イギリスの次はアメリカですか!しかし背に腹は代えられません。この舶来品が頼りなのですから、待つしかありませんでした。2週間くらいしてようやく荷物が到着し、作業に必要な道具が全て揃います。

そしてもう一つ越えなければならない大きな問題が。いや、問題というより距離と言った方が良いでしょう。交換作業を行う友達の家は、バッテリーを満充電して停止してしまった座間近辺の30kmよりも更に20km離れた場所にあるのです。つまり、前回バッテリーの予備を積んで走った距離と同等か、ギリギリのところなのですね。しかし、たどり着けなければ作業は出来ません。その上、バッテリーを充電しに自宅に帰るという手も使えません。

「家にあるバイクのバッテリーを全て外し、全て満充電にせよ!」

作業を手伝ってもらえる友達にあんまり迷惑を掛けられませんから、とにかく手持ちのバッテリーで繋いで行く、古い表現で言えば、何て言うんでしたっけ、阪神のJFKみたいな継投で行くみたいな感じでしょうか?(違う)

また常時消費する電力量を抑えるためにヘッドライトとテールランプを片方ずつ外します。RVFはヘッドライトが丸目2灯式ですが、両方常時点灯ロービーム、ハイビームとなっています。最近の2灯式は片方ロービーム、片方ハイビームなので、ロービームを外してしまうと全部消灯してしまいますが、古いRVFは片方を外すと光量が減少するものの片方が常時点灯します。また8耐などの耐久レースでは「尾灯が切れしてしまうと修理しなければならない」ルールなのですが、耐久レーサーのRVFはその対策として配線とバルブが別々の四角い2個のテールライトを装備している為「尾灯が片方切れても、片方が点灯するならレースを続行できる」仕様そのままですので、片方外しても機能的に問題ありません。

さあ、そして作業をする朝を迎えます。

友達には予め「もし持ち出したバッテリー4個を使っても駄目だった時は頼む」と連絡しています。部品と工具とバッテリーを詰め込んだ荷物のバッグをピリオンシートに固定し、チョークを引いて押し掛けします。スターターセルを使わない理由は、やはりバッテリーを少しでも長持ちさせる為です。押し掛けが得意の私は一発でエンジンを始動させると1分程度の暖機運転でそろそろ走り出します。本当はもっとエンジン暖めたいのですが、バッテリーは暖気中も電力を消耗します。暖機走行でゆっくり走ることで時間を短縮するのが狙いです。またとにかくエンジンの回転数を抑える、つまりスパークプラグ、コイルの消費電力の回数を抑えることが重要。大体4000〜5000回転が発電力が高いので極力6速固定して巡行します。6速固定はアクセルに対する加速反応も悪くなりますし、第一面白くありません。私の顔は面白くなくて気絶していたでしょうが、とにかくバッテリーを少しでも持たせる為に、こんな様々な小細工を駆使して走り出したのです。

その日は11月末にも関わらず最高気温20度まで上がった暖かい日で、日差しもしっかり出ていたので、バイク日和ではありました。

さあ前回、前々回で停止した30km地点付近を通過します。



……

「OK牧場〜!」(必死)

よしよし、とりあえずはクリアしたけど、そろそろバッテリーが切れる頃だよなぁ…左車線を走っておこう…。



……

「停まらないのかよ!」(さまぁ〜ず三村)

普通に走っていますね〜。でもいつ停まるかわかりません。作業しやすいコンビニ近くや駐車場で停まってくれれば良いのですが、狭い道路の面倒な地点で停まってしまうと押して歩くだけでも危険です。バッテリーが残ってても確実に作業が可能な場所で停車して、F1で言うところのアンダーカットする手もありますが…。でも…

「ならば、RVFよ!うぬが持つ力、わしに見せつけよ!思うがままに傾くが良い!」

はい。作戦は安全策ではなく、現搭載バッテリーで行くところまで行くという、何ともリスキーかつロマン溢れるものとなりました。そして40km地点を通過します。

「OK牧場〜!」(もはやノリがおかしくなってニヤニヤしている)

大丈夫ですねぇ?交換作業をしなくて済むので嬉しいのですが、何だかむしろ不安になります。RVFは最後に爆発でもするんでしょうか?
そして50km。友達の家はもうすぐです。



……

「結局停まらないのかよ!(笑」(さまぁ〜ず三村)

そうです。無事着いたばかりでなく、バッテリー無交換で走り切ったのです。思わず顔がほころびます。RVFのガソリンタンクを「良くやった」とポンポン叩くと友達が家から顔を出します。

「早かったですねぇ」
「あ〜、いやバッテリー交換せずに来れたんですよ!」
「直ったんじゃないですか?(笑」

そんな馬鹿な…とエンジンを掛けて電圧を測ると14.6v前後…直ったのか?と思いきや、ヘッドライト、テールライトの配線の半分外していたんですよね。両方点灯させた状態だと13.6vからあまり回転を上げ下げしても動きません。やはり人間みたいに治癒能力は無いようです。そこからは割と二人掛かりで作業したのと、道具が揃っていたこともあって、意外とフライホイールの取り外し等はトントン拍子で進みました。面倒だったのはジェネレーターの配線をブッシュに通す作業くらいでしょうか?3時間くらいサービスマニュアルを見ながらMotoGP談義も交えて交換し、配線も終わって取付完了となりました。エンジンを掛けます。配線がおかしかったり、新品不良品だったら、下手すれば燃えます。緊張感が漂います。

「キュル、ボボボボボボボエーーーッ」

燃えません…。音は…V4としては普通やね。(笑 電圧は14.5v…。新品ならもうほんの少し上がっても良いとは思うけど、許容範囲内です。近所を軽く走って、また戻って問題が無いことを確認して本当に完了です。いや〜長かった!いや〜辛かった!いや〜良かった!(泣
友達にお昼ご飯とお菓子を奢ってから、スーパーバイク選手権の最終戦を録画で見て、帰宅しました。帰りも問題なかったです。若干エンジン回したりしても大丈夫でした。

それにしても今回のマシントラブルでは現在の日本のバイクを取り巻く環境というものを、つくづく考えさせられる数か月でした。

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