家族に絶縁宣言

誰もが羨むアットホームな我が家に隠された禁断の姉弟愛。歪んだ愛情が引き寄せる衝撃の真実は？
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もの心がついた頃から、家庭に違和感を感じていた。
思春期である中学の候。
家庭内に自分の適度なポジションが見出せず
いつも居心地の悪さばかりを感じていた。
高校の候には、やがて家族から心が離れ
都内の大学へ進学し、下宿することで
自律の第一歩にしようと思い立ち、ついに家族と離れた。
家族に対する理解しがたい不快感は、社会人になっても続き
常に距離を置くようになっていた。
そして最近になって、ついに家族に絶縁を宣言した。
その後になってから、違和感、不快感の原因に気づいた。
それは、とことん善人を装う偽善者の独善気質に対する嫌悪感であった。
人間には二面性がある。陰陽があり、陽ばかりではない。
ところが、ひたすら陰を否定し、互いに禁止し
常に前向きで健全な善人を偽装する不誠実な虚妄に
不快感を感じていたということである。
そして、絶縁したことは、正解だったと感じている。